奈良県には魅力がある歴史的な町家・町並み地区が多数存在しています。しかし、空き家の増加と老朽化の進行により、良好な景観が失われ地区の活性化・安全性が阻害されるという問題に直面しています。また少子高齢化や人口減少が進むと同時に、住民の問題意識・当事者意識が希薄となりコミュニティが崩壊しつつあります。今こそ私たちはこの歴史的な町に誇りを持ち、住民が主体となって地域力を向上させることにより、多くの人が集う魅力的な町へつなげていきたいと考えています。そのため、先人たちの知恵が残る「歴史的な町並み・町家」に斬新な発想の「現代アート」を組み合わせることで、町が今までと違う表情や機能を持ち、その可能性が広がると考え、昨年初めて、奈良・町家の芸術祭HANARARTを開催しました。昨年のHANARARTでは、地域の魅力発信、住民の町に対する誇り・愛着の醸成の機会となると同時に、「町家」と「現代アート」の新たな組み合わせで、今までなかった新たな交流が生むことができました。今年のテーマは『つなぐ』。昨年の『出会い』を大切にし、その想いを更につなげていきたいと思っています。訪れる方々に楽しんでいただくのはもちろんのこと、参加する方々や主催する私たちも、このHANARARTを楽しみ、まちづくりの新たな可能性にチャレンジしていきたいと思っています。 |