Project Row Housesは、アーティスト、リック・ロウが中心となってヒューストンで始めたコミュニティ活性化プロジェクトであり、それを運営するNPOの名称でもある。
1993年、アフリカ系アメリカ人が主に住む貧しい地区「第3区」で、リック・ロウは“ショットガン・ハウス”と呼ばれる長屋22戸が打ち棄てられているのに目をとめた。その長屋は、ロウが尊敬するヒューストンの著名な画家、ジョン・ビガーズが、建築的、精神的、社会的価値を認めたものだった。ロウは、ここは新しいアート活動の格好の舞台になると感じ、アーティストのグループと議論を重ねて長屋の買い取りを実現。ギャラリー、アーティスト・イン・レジデンス、若い未婚の母のための一時的住居などに変え、元気を失ったインナーシティのコミュニティの再生を目指した。
アートと、アフリカン・アメリカンの歴史と文化を通してコミュニティ構築をしていくというProject Row Housesのミッションは “ソーシャル・スカルプチャー”という言葉をつくったドイツ人アーティスト、ヨーゼフ・ボイスの考え方に通じるものである。
地域との強い関係構築を目指したこのプロジェクトは、その後、区域をさらに広げ(最初の1.5ブロック6ブロックへ)、提供するサービスも低所得者向けの住宅開発まで広がり、地域の持続的発展につながるソーシャリー・エンゲイジド・アートのモデル・ケースをとなっている。リック・ロウは、2002年にHeinz Award in the Arts and Humanities、2010年にLeonore Annenberg Prize For Art and Social Changeを受賞している。
アーティスト | Rick Lowe |
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アーティスト(日本語) | リック・ロウ |
ジャンル(建築家、ランドスケープなど) | アーティスト |
場所(国) | アメリカ合衆国 |
場所(原語) | Houston, Texas |
完成年 | 1993 |
施主・主催 | Project Row Houses |
関係団体(共催、後援、助成、協賛、協力) | |
資金源 | その他 |
資金源(その他の場合) | 法人寄付 |
予算規模(円) | |
外部リンク | http://projectrowhouses.org/ |
タグ(地域、テーマ) | アメリカ, コミュニティ構築 |