このプロジェクトは、麻薬取引の拠点で発砲事件の絶えないメキシコ西部の都市クリアカンで始まった。クリアカン植物園から園内でのアートワークの依頼を受けたアーティスト、ペドロ・レイズは、より大規模な市民運動を提案した。
それは、地元の店で電気製品を購入できるクーポン券と引き換えに、市民から銃を集め、集まった銃をローラーでつぶして板状にし、さらに地域の鋳物工場でシャベルに加工するというもの。これによって1,527挺の銃が集まり(その4割は、軍隊が使う殺傷能力の高いものだった)、1,527本のシャベルが出来上がった。
レイズはシャベルを地域のチャリティ団体や学校に配り、受け取った団体はそれを使って、市内のパブリック・スペースに1,527本の木を植えた。シャベルそのものも、出自を記したラベルを付けて各所で展示された。
その後、このシャベルは、アメリカやヨーロッパ各地のミュージアムや学校、文化施設などに巡回し、展示と同時に市民参加の植樹も行われている。
「この儀式は、死の道具がいかに生の使者になるかを示す、教育的目的をもつものだ」とアーティストは言う。
アーティスト | Pedro Reyes |
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アーティスト(日本語) | ペドロ・レイズ |
ジャンル(建築家、ランドスケープなど) | アーティスト |
場所(国) | メキシコ |
場所(原語) | Culiacan |
完成年 | 2008 |
施主・主催 | Culiacan Botanical Garden |
関係団体(共催、後援、助成、協賛、協力) | |
資金源 | その他 |
資金源(その他の場合) | 法人寄付 |
予算規模(円) | |
外部リンク | http://pedroreyes.net/palasporpistolas.php |
タグ(地域、テーマ) | アメリカ, コミュニティ構築 |