全ての資料を目録に登録することが完了したら、資料を作成目的や形態、作成元によって資料の体系化を検討していきます。体系化によって資料の全体構造が把握しやすくなり、必要な資料をより早く検索できるようになります。
体系構造の検討には時間がかかりますが、アーカイブズ構築の国際標準である記録史料記述一般原則:ISAD (G)を参考にして基本的な構造を作っていきました。これは、一番上位からフォンド(資料群の総体)、サブ・フォンド(年代・社名による区分)、シリーズ(資料の特徴、目的、機能、 形態などによる区分)、サブ・シリーズ(シリーズを細分化した区分)、ファイル(資料が束ねられている状態)、アイテム(これ以上分割できない資料の最小単位)というように、資料のまとまりの大きさによって階層構造になります。
目録との対応するように作成したフォンド体系は、その階層構造が分かりやすいように下記のような図を作成しました。
フォンド体系ができたら、フォンドに対応するように資料IDを作成して資料ごとに付与していきました。さらに新しく移し替えた保存容器にはボックスIDを付与し、それぞれのIDを目録に記録しました。
IDを見やすいようにデザインしたラベルを作成し、資料を収納した個別フォルダやボックス前面に見やすいように貼っていきます。このラベル作成データは将来的に更新しやすいように、一般的に普及しているMicrosoft Wordを使用して作成しました。