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P+ARCHIVE

2021.05.26

活動紹介03|資料目録の作成

アーカイブ構築のための具体的なスケジュールが定まったら、実際に資料を見ながら目録の入力作業に取り組みます。作業マニュアルを用意し作業方針を決めて、作業の担当者同士で共有・確認しながら進めていきました。
目録には、資料の形態に関わらず対象となる全ての資料を一つのリストにまとめていきます。実際にコトブキシーティング社の資料もカタログや会社案内のような印刷物だけでなく、写真や立体資料、スケッチ原本など多様な種類の資料を整理していきました。

1950年代のカタログ資料。

目録項目の設定

まず資料情報を一覧できる目録の項目を設定します。目録とは、アーカイブ資料そのもの情報、「メタデータ」を一覧にしたリストです。目録を作ることで資料を探したり内容を調べることができ、資料を適切に管理できるようになります。
項目は目録記述の国際標準であるISAD(G)2nd(General International Standard Archival Description/記録資料についての国際標準記述)より必要項目を採用し、特にコトブキシーティング社の資料の特徴によって固有の項目を追加しました。元々作成されていたカタログ台帳があったので、そのデータを元に目録を作成していきました。

整理IDと棚番号

資料には過去にカタログ台帳を作成したときの管理番号が振られていました。それを固有の整理IDとして活用しながら目録と資料原本を関連づけて整理していきました。現状調査を実施したときには資料を保管しているキャビネットの棚に棚番号を振っていきました。その棚番号を「資料の住所」として目録に記録することで、整理中の資料を置いているのか分かりやすくしながら整理していきました。

目録作業の工夫

気づいたことは、あとで振り返って確認できるように目録に記述を残していきます。例えば、「社外秘」と記入された資料や個人情報を含む資料、社内向けの資料などは公開範囲の確認が必要となるため記録を残しました。また、重要な建築への納品、著名な建築家や研究者の名前の記載、などのようにあとで閲覧や研究ニーズが高いと考えられる資料は特記事項として記録していきました。