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2016.07.30

SaMALアーカイブ講座2016 Vol.1「データブックのつくり方」

前年に続き、2016年度も相模湾・三浦半島アートリンク(SaMAL)で開催されたアーカイブ講座にてレクチャーを行うこととなりました。SaMALは、神奈川県内で相模湾から三浦半島にかけて活動するアート・プロジェクト団体が相互に協力するネットワークを構築していくことを目指す団体です。

2016年7月30日、葉山のキリガヤ本店3F会議室で開催された講座にて、アート・プロジェクトのアーカイブについてお話する機会をいただきました。この講座は「葉山芸術祭データブック」制作過程を振り返るレクチャーで話したあと、活動の特徴をアーカイブとして捉えるための課題点について参加者とディスカッションしました。

レクチャーでは、SaMALアーカイブ事業のモデルケースとして実施された「HAFデータブック」の編集について、その目的や意義、アーカイブとしての位置付けを解説し、課題点や地域の地理・魅力を反映したページ構成など、工夫した点についてもお話しました。その後、葉山芸術祭のリサーチグループHAFS(Hayama Art Festival Studies)の清水明絵さんにHAFS活動概要とHAFデータブックの制作サポートの背景をお話しいただき、参加者を交えたディスカッションを行いました。

アーカイブに課題意識を持った参加者の方々が集まり、さまざまな視点から意見交換ができました。各々が持つ記録への課題認識を共有し、今後どのようなアーカイブを目指していくかを確認することが大切であると改めて感じました。アート・プロジェクトの現場の当事者たちとアーカイブに関する議論を深めることを今後も継続していきたいと思います。