先日、2月21日(日)に相模湾・三浦半島アートリンク(SaMAL)で行われたアーカイブ講座にてレクチャーを行いました。SaMALは、神奈川県内で相模湾から三浦半島にかけて開催されているアート・プロジェクト団体が相互に協力するネットワーク体制を築いていくことを目指し、これまでも様々なゲストを招いて講座を開催してこられました。今回は、アート・プロジェクトをアーカイブしていくことについてお話する機会をいただきました。
P+ARCIVEでの活動を通じて蓄積された知見をお伝えしながら、今年度に刊行したばかりの「アート・アーカイブの便利帖」を元にしてレクチャーを進めました。プロジェクトの現場では忙しくなかなかアーカイブすることまで(意識を持ちつつも)手が回らないという課題があります。参加者の皆さんにも積極的に発言いただき、リアルな現場の声から我々としてもさまざまな気づきを得ることができました。
団体ごとのノウハウを共有出来るこのようなネットワークを持ち、横のつながりを持つことは持続的な活動のためにこれからますます求められると思います。今回の講座では、便利帖でも大切にしていた点ですが、「なぜ、アーカイブするのか?」という最初のきっかけについて共に考える良い機会になりました。今後もプロジェクトを動かす方々と現場視点で課題を考える機会を得られればと思います。
講座にご参加いただいたアート・プロジェクトの中でも、『真鶴まちなーれ』が3/5〜3/27まで開催中です。また『葉山芸術祭』は来月4/23〜5/15に開催されます。ご興味ある方はぜひご参加ください。
真鶴まちなーれ 開催期間:2016/3/5〜3/27 machinale.net
葉山芸術祭 開催期間:2016/4/23〜5/15 www.hayama-artfes.org
また今回の講座に関連して、葉山芸術祭の23年間の歴史をまとめたデータブックの作成に、アート&ソサイエティ研究センターが編集協力しています。アート・プロジェクトの中でも23年間の長期にわたって継続しているのは全国的に見ても数が少なく、東京から近い距離にありながらあまり知らなかった葉山芸術祭について編集を通じて深く知ることができました。
葉山芸術祭を俯瞰的に知ることができる冊子となるように、昨年の12月頃から制作に取り組んできました。近日中に発行される予定なので冊子についてはまたご紹介させていただきます。
[P+ARCHIVE 井出]