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P+ARCHIVE

2024.10.02

国立映画アーカイブで特別映写に参加

今回実施した調査で、国立映画アーカイブが所蔵する映像コレクションの中に、いくつかダンスや舞踏を記録したと推定できる映像記録を確認できました。この映像記録はデジタル化が完了していることが分かり、申請することで視聴が可能です。今回はダンスアーカイヴ構想が申請した特別映写に立ち会って閲覧することができました。

今回は利用者という立場で映像を鑑賞しましたが、今回のように古い時代のフィルム映像は、そもそもフィルムが劣化していたり再生機器がなかったり、フィルムが残っていたとしても視聴が難しいこともあります。デジタル化されていることで、フィルム原本を持ち出すことなく貴重な映像記録にアクセスできることは、アーカイブの活用という観点で重要なことだと実感できました。

映像の歴史的背景やダンスや舞踏の演者について、複数人で視聴することで元のメタデータにはない情報にも気づくことができました。今回気づいた点も映画アーカイブにフィードバックしてメタデータの文字情報が追加されれば、将来的に同じ目的でリサーチする人にも映像が届きやすくなります。アーカイブは利用によって育てられていくと言えるのかもしれません。

結果的には今回の調査目的につながるような成果を得ることはできませんでしたが、とても貴重な視聴体験となりました。