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2021.06.14

[活動紹介|8]アーカイブ・ガイドの作成 

アーカイブズ資料は、資料を保存するだけでなく、活用されることとの両立が大切です。
そのために、アーカイブ資料群の概要情報を公開することで、どのような資料が保管されてきたのか見えるようになる「アーカイブ・ガイド」を作成しました。資料情報の公開はアーカスプロジェクトと協力して情報をまとめ、アーカスプロジェクトのウェブサイトでも公開されました。

アーカイブ・ガイド/資料情報の公開
http://www.arcus-project.com/jp/topic/2020/topic200321161516.html

アーカイブ・ガイドの作成

多くのアーカイブ機関では資料について概要を説明する「ファインディング・エイズ(Finding Aids、探索補助手段)」を作成することが一般的に行われています。このような概要説明が公開できると、外部の利用者に対しても資料の概要やアクセス方法を示すことができます。ファインディング・エイズという表現はあまり馴染みがない表現なので、今回は「アーカイブ・ガイド」として作成を進めました。

このガイドと目録作成には「記録史料記述の一般原則(第二版)」(ISAD(G) 2nd = The General International Standard Archival Description. 2nd)という国際標準に準拠するように作成し、下記のような階層イメージ図を作成しました。実際に公開されたガイドでも活動の背景やアクセス方法など詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。

利用条件、公開レベルの設定

アーカイブズ資料は、資料保護の観点から資料の利用するためには原則として申請してから利用者に提供するようにします。アーカイブズ資料は必ずしも全て公開する必要はありません。資料に対して「一般公開/要審査/非公開」の公開レベルを付与することで、公開可能なものから適切に提供できるようにしました。
アーカスプロジェクトでは、アーカイブ・ガイドの公開と合わせて、資料閲覧の申請手順とアーカススタジオ現地での利用手順をまとめました。

日本国内でもアーティスト・イン・レジデンスのパイオニア的な存在であるアーカスプロジェクトがアーカイブ構築に取り組んだことは先進的な実践となりました。今後は、利用者の反応からどのようなニーズがあるか見ながら、幅広い活用ができるアーカイブ資料群として実践を続けていくことが期待されます。