P+ARCHIVE 「アート活動としてのアーカイブ 」ゼミが7月8日、いよいよスタートしました!
参加者へのお礼を込めて簡単にご報告します。
第1回研究会は初顔合わせということで、ちょっとドキドキでしたが、受講生のみなさんの多彩な関心事と真剣な面持ちを拝見し、本当に有意義なゼミを提供できるよう、スタッフ一同でさらに力を合わせていかねばとあらためて感じた次第です。初回ということもあり、今後のプロセス説明や課題の出し方などの点で反省点も多々ありましたが、今回いただいたご意見、ご助言を反映して、次回から修正を図って参りたいと思います。
さて、今回は第一回目ということで、A&S代表工藤の活動概要紹介後、スペシャル・ゲストとして本ゼミの共催者を代表して、東京文化発信プロジェクト室室長の森司氏のお話をうかがいました。
森氏は「ゼミに期待すること、リアル・プロジェクトのアーカイブ化」と題して、岸井大輔氏と川俣正氏のプロジェクトをケースにして、まさに現在進行形のプロジェクトをアーカイブすることとはどういうことか?そして、作家の意識の相違や直面する課題などについて、具体的実践的にお話してくださいました。ゼミの第一歩として今後大いに参考になる、刺激に満ちた切り口をいただきました。
ところで、<P+ARCHIVE>の活動は盛りだくさんな内容なので、その全体像を把握するのが難しいと思います。シンプルにまとめてみると、以下のように3つの柱に分けられます。
◆アーカイブ化する手法を学ぶ
◆リアル・プロジェクトのドキュメンテーションを行う
◆実際のアーカイブを構築する
(アート・プロジェクトやパブリックアート関連の書籍、資料などの収集、リスト化、デジタル・アーカイブ化と公開)
これら三つの柱をインタラクティブに組み合わせながら、パブリックアートやアート・プロジェクトのアーカイブという、先駆的なアーカイブを構築してゆくということが<P+ARCHIVE>の使命だと考えています。
ただ、昨日もご指摘いただいたように、アート・プロジェクトと一口に言っても、それは非常に広い意味を持つし、またアーカイブの手法も、プロジェクトによって、またアーティストひとりひとりの活動によって、千差万別だといえるでしょう。そこで<P+ARCHIVE>では、受講生みなさんの多様な関心事を把握し議論しつつ、「地域・社会に関わるアート」のプラットフォームとしてふさわしい、有効なアーカイビングの手法について共に学んでゆけたらと思います。このような過程では、なにより対話と議論がもたらす意識の拡がりと深化が重要と考えます。活発なご意見や質問など、どんどんお寄せいただくようお願いいたします。また、P+ARCHIVE側からもリアルな情報を社会に発信できるようにしたいですね。積極的な参加とご協力を今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
アート&ソサイエティ研究センター 副代表理事
清水 裕子