P+ARCHIVEゼミにおけるレクチャーもついに残すは一回となりました。
時の経つ早さを感じますね。
10月9日には東京国立近代美術館で行われたシンポジウム
「ART ARCHIVES-one 継承と活用:アート・アーカイヴの「ある」ところ」に参加して参りました。
連休初日、雨の中という状況でしたが、P+ARCHIVEゼミの関係者は計8名ほどいらっしゃいました。
また参加者自体も定員150名の講堂を埋める勢いで、改めてアーカイブに対する方々からの関心の高さを実感致しました。
中でも印象的であった言葉は資生堂企業文化部の参事樋口昌樹氏の言葉。
「使い勝手の悪いデータベースはデータの墓場!」
墓場を作らないためにもデータベースの使用目的・資料のストック場所を明確にすることは(特に設計時においては)重要である、というお話でした。資料を「残す」ことに心血を注いでも「残し伝える」ことに意識が無ければ、利用者に届かなくては、その資料が日の目をみることはあり得ません。これは今後長らくアーカイブを意識していく中で常に立ち返る言葉となるでしょう。ただその利用者設定についても、慎重に考えねばなりません。
また山積みとなっている課題についても近しいものが多いことも重要と言えます。
初めて気づく課題も勿論ありましたが、「著作権の問題」「アーカイブのガイドライン作り」「メタデータの明確化」などはP+ARCHIVEに関わる中で何度か話題にあがっていたものです。
アート・アーカイブのそれぞれの現場が持つ情報の共有の大切さを再認識したイベントとなりました。
アート&ソサイエティ研究センター インターン
中村有理沙