「P+ARCHIVEレクチャー・シリーズ」では、アート活動に関わるアーカイブの理解をさらに広めるために、さまざまな分野の専門家の皆さんを講師に招いたレクチャーを開催します。
記録資料の作成から保存に至るまでの「ライフサイクル」のなかで、そこにはどのようなリスクがあるのでしょうか。今回は、レコード・マネジメントの専門家である齋藤柳子さん、アーキビストの平野泉さんをお招きして、お二人のそれぞれの観点からさまざまなリスクとの向き合いかたについてお話いただきます。
日 時:2022年3月18日(金)18:30〜20:00
参加方法:Zoomウェビナーによるオンライン開催
参加費:無料
定 員:30名程度(先着順)
講 師:齋藤柳子(レコード・マネジメント&アーカイブズ構築コンサルタント、記録の森研究所 代表)
平野泉(立教大学共生社会研究センター アーキビスト)
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レコード・マネジメントのリスク
作成した資料を適切に管理しながら活用する記録管理=レコード・マネジメントを行うことは、どのような組織であってもリスク回避のために大切です。「作成→活用→保管→廃棄→アーカイブ化」のライフサイクルを通して適切に管理するために、「業務プロセスの可視化」「内部統制のための文書化」そして「情報セキュリティ強化」という3つのポイントから齋藤さんにお話いただきます。
アーカイブズのリスク
ライフサイクルを経て永久保存されるアーカイブズ資料となったとき、保存と活用のそれぞれの観点から想定されるリスクについて平野さんにお話いただきます。立教大学共生社会研究センターが所蔵する戦後社会運動に関する資料を扱うことの事例や、デジタル記録が主流となりつつある今の社会で生まれる新たな課題など、人びとの意識や社会が変化していくなかでの最新の議論をご紹介いただきます。
リスクはマイナスだけではない
「リスク」はできることなら避けたいものですが、あまり気にしすぎてもかえって動きにくくなってしまいます。適切にリスクを意識することで、アート・プロジェクトを含めさまざまな活動がより楽しく、持続しやすくなります。
後半ではお二人のお話を受けて、参加者の皆さんからの質問も交えてリスクとの向きあいかたを一緒に考えていきます。新年度に向けて改めて考えたい今回のテーマについて、ご興味ある方はぜひご参加ください。
齋藤柳子|Ryuko Saito
記録の森研究所代表、人間文化研究機構国文学研究資料館アーカイブズカレッジ(長期)講師、記録管理学会理事
専門はレコード・マネジメント&アーカイブズ構築のコンサルティング、アーカイブズ学(修士)
共著『文書と記録 日本のレコード・マネジメントとアーカイブズへの道』(樹村房、2018年)
共訳『レコード・マネジメント・ハンドブック―記録管理・アーカイブズ管理のための』(日外アソシエーツ、2016年)
執筆協力『アート・アーカイブ・キット』(公益財団法人東京都歴史文化財団、2014年)
平野泉|Izumi Hirano
立教大学共生社会研究センターアーキビスト
アーカイブズ学(修士)、専門は社会運動アーカイブズ
編訳『レコード・マネジメント・ハンドブック―記録管理・アーカイブズ管理のための』(日外アソシエーツ、2016年)
「市民運動の記録を考える―アーキビストの視点から―」『社会文化研究』18、2016、pp.35-55.
「デジタルをおそれずに―電子記録の保存に関する2つの取り組み」『アーカイブズ学研究』33、2020、pp.74-86.
参加ご希望の方は、下記のZoomウェビナー登録フォームよりお申し込みください。
イベントは終了しました。