『2012年度Action for Public Spaces Ochanomizu(APSO)
―公開空地の文化的利活用による地域活性化を推進する活動―』

2012APSO_report_vol1

(助成:平成24年度街なか再生助成金(財団法人区画整理促進機構街なか再生全国支援センター)

NPO法人アート&ソサイエティ研究センターが実施する『公開空地アート・プロジェクト』に関連した調査報告書が完成いたしました。
都心の有効なオープンスペースである“公開空地”の活性化を目的とした『公開空地アート・プロジェクト』。2012年は、東京御茶ノ水において地域の方々と共に「Action for Public Spaces Ochanomizu」事業のなかで開催いたしました。この事業では、アート・プロジェクトをおこなうと伴に、市民アンケートや管理者ヒアリングを実施していき、公開空地の文化芸術活動の現状把握やその展望について探っていきました。

今回対象となった公開空地は、JR御茶ノ水駅前の新お茶の水ビルヂングの公開空地と三井住友海上駿河台ビルの公開空地の2か所です。2012年10月6日(土)、7日(日)の2日間、御茶ノ水茗溪商店街と地元学生らによるアートイベント『お茶の水アートピクニック』※と連携したプログラムとして実施しました。

公開空地という街の公共空間は、文化芸術活動の場としていかに利活用できるのでしょうか?

PDFダウンロードはこちらから (7.1 MB)


※『お茶の水アートピクニック』はJR御茶ノ水駅南側、神田駿河台エリアにおいて、2004年秋から継続的に開催されているアートイベント。2012年で9年目を迎えた。まちのスケッチ大会、小学生の演奏会、似顔絵コンテスト、ファッションショー、地元飲食店と連携したまちなかフードコートなど、お茶ノ水の市民プロデューサーたちによる“手弁当”でつくられている。

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PUBLIC ART magazine vol.4  7月4日 発行(配布終了)

20130621

特集 社会にエンゲイジしていくアートとは?
【Part1 コミュニティ形成に関わる試み】
海外では「ソーシャリー・エンゲイジド・アートSocially Engaged Art」(社会に関わるアート)の活動が定着しています。日本でもアートを介したコミュニティ活動が活発化しつつあります。今回の特集では「社会にエンゲージしていくアートとは?」をテーマに日本、欧米、アジアの事例を紹介し、その意味と今後の方向性を探ります。

• アメリカ流、アートの仕掛け—アートを道具とした、新しい姿のコミュニティづくり / 菊池宏子
• コミュニティの物語を紡ぐパブリックアート:LA コモンズの試み / 磯山智之
• アートで結ぶ人と人 / Revue (スリージャタ・ロイ&ムリティユンジャヤ・チャタジー)
• 公共性を可能にする、複数性をもつアート / 太田エマ
• 新潟県新発田市の写真プロジェクト:『写真の町・シバタ』 / 荒谷智子
• 東日本大震災とアートプロジェクト『マイタウンマーケット』と北澤潤の仕事の作法 / 佐藤李青
• 「芸術によるまちづくり」藤野の文化的遺伝子 / 大澤寅雄

Interview アーティストラン・プロジェクトの展望
アーティスト山岡さ希子によるヨーロッパでの現地取材。スウェーデン、オランダ、ドイツのアーティストへのインタビューをお届けします。

Report
• 世界文化遺産ショーモン領、アートと自然の融合へ / 平川滋子  他

International Review
• 糸の出来事 アン・ハミルトン / 高根枝里  他
 
Japan Review
• JR飯山線アートプロジェクト 河口龍夫『船の家』/ 森 桜  他
 
Book Review
• 記念碑に刻まれたドイツ 戦争・革命・統一 / 高須賀昌志  他

このマガジンは皆さまからの寄付金により制作しております。ご寄付いただける方は「ゆうちょ銀行 00180-6-262965 アート アンド ソサイエティ ケンキュウセンター」までお寄せいただきたくお願い申し上げます。

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「マディソンスクエア・パーク」のパブリックアート・プログラム
  Madison Square park – Public Art Program
  ―都市公園とコンテンポラリー・アート―

マディソンスクエア・パーク

マディソンスクエア・パーク


マディソンスクエア・パークは、ニューヨーク市マンハッタンのマディソン街とブロードウェイに挟まれた23丁目~26丁目に位置する都市公園だ。その広さは25,000㎡で、およそ東京の日比谷公園の約1/6程度の面積しかない。しかし、歴史的な建築として有名な「フラット・アイアンビル」(1902年竣工)や「エンパイア・ステートビル」(1931年竣工)がすぐ側に見えるという抜群なロケーションにある。スポーツアリーナやコンサート会場で有名な「マディソン・スクエア・ガーデン」とよく勘違いされるが、ミッドタウンの落ち着いたエリアにあり、都会的な雰囲気のある公園だ。ここを管理するのは「マディソンスクエア公園管理局(The Madison Square Park Conservancy)」という非営利管理団体で、ニューヨーク市公園局と連携して、公園内の植栽のメンテナンスや安全管理はもちろんのこと、文化芸術プログラムを実施しているのが特徴だろう。

公園としてのヒストリー
マディソンスクエア・パークは、ニューヨークの中でも活気の溢れる公園の1つだが、今日の姿に至るまでには地元の人びとによる努力の積み重ねがあった。
第4代大統領ジェイムズ・マディソンからその名がつけられ、1847年から都市公園としての長い歴史を持っている。19世紀の終わり頃、この周辺はマンハッタンで最も高級なエリアであったが、1990年代に公園は荒廃していった。ここまではマンハッタンの主要な公園によくある歴史だといえる。実際、数ブロック上にあるもう一つの人気公園の「ブライアント・パーク(Bryant Park)」も同じような憂き目に合い、一時は麻薬と犯罪がはびこる恐ろしい場所に陥ってしまった。マディソンスクエア・パークも、それまでの美しく歴史的な景観は破壊され、うす暗く危険な公園へと変わってしまったのだ。

整備の行き届いた美しい芝生

整備の行き届いた美しい芝生


この問題を解決するため、都市公園財団(マディソンスクエア・パーク管理局の前身)は公園再生のキャンペーンを行なった。その結果、メトロポリタン生命保険、ニューヨーク生命保険などの企業や個人から600万ドルの寄付が集まった。さすが寄付文化が根ざしたアメリカだという声があがるところだが、その後、マディソンスクエア・パーク管理局に変わってからも公園のメンテナンス費用として400万ドルを集めている。
その資金をもとに、公園を19世紀当初の美しいランドスケープに修復し、再びマンハッタンの生活の中心の場となるべく努力を続けた結果、青々とした芝生が再生され、色とりどりの花々や低木などの植栽が戻り、噴水は新たな水循環方式に変わった。さらに新しいエントランスや歩道、街燈も整備されていき、新生したマディソンスクエア・パークは新たな住民を呼び寄せていった。こういった努力の積み重ねにより、再び人びとが行き交う活気を取り戻し、安心して憩える空間に生まれ変わったのだ。

公園内の子供の遊び場

公園内の子供の遊び場


今では、「Shake Shack」という人気のハンバーガー店(New Yorkマガジンで“ベスト・バーガー” (2005年)に選ばれた)に人が集まり、屋外のテラス席ではビールやワインを飲む姿を見ることができる。子供の遊び場はもちろんのこと、愛犬用の「ドッグラン」も整備され、さらに(最近ではめずらしくなくなったが)無料のWi-Fiが整備され、ニューヨーカーに重宝されているようだ。

パブリックアート・プログラム
ゆったりした雰囲気のこの公園には、もう一つユニークな文化プログラムがある。公園に現代アート作品をインスタレーションしていくパブリックアート・プログラムで、マディソンスクエア・パーク管理局がマネジメントしている。このプログラムは、国際的に著名なアーティストやまだ経験の浅い新人アーティストを招聘して、公園にために新たに作品を制作してもらうという、いわゆるコミッション(委託制作)方式が取られている。展示期間は約3か月程度で、パーマネント(恒久的)な展示と異なり、テンポラリー(期間限定的)なプログラムで、世界でも一番といえるほど刺激が多いこの街の人びとを引き付ける工夫がなされている。

このプログラムがはじまった当初、2000-2003年の3年間は、NYの老舗的な非営利芸術団体である「パブリックアート・ファンド(Public Art Fund)」が運営を担っていた。トニー・オースラーやダン·グラハム、マーク・ディオン等の大物アーティストが招聘され、大いに話題を集めた。その後、アートプログラムの担当者を管理局内に置くこととなり、これまでにマーク・ディ・スベロ(2005年)、ソル・ルウィット(2006年)、ロキシー・パイン(2007年)、リチャード・ディーコン(2008年)、川俣正(2008年)、ラファエル・ロサノ=ヘメル(2009年)、アントニー・ゴームリー(2010年)、ジェウメ・プレンサ(2011年)、レオ・ビジャレアル(2013年)等の大物アーティストにコミッションを依頼している。

気になるのはその運営資金だが、ニューヨーク文化部門から公的サポートを受けている他に、多くの民間企業や財団、基金などからの寄付によって成り立っているという、街のなか芸術活動へのサポートが少ない日本と比較すると羨ましい限りだ。
このプログラムに関して、行政側の評価もまずまずで、たとえば、現代のメディチとも言われアート擁護派で有名なブルームバーグNY市長は、「マディソンスクエア·パークは、ニューヨーカーや観光客が好む場所となった。これにはコンテンポラリー・アートプログラムが大いに貢献している。」とご満足の様子だ。

マディソンスクエア・パークのパブリックアート・プログラムの詳細については、「マディソンスクエア・パーク管理局(The Madison Square Park Conservancy)」のHPを参照の事。



Orly Genger’s “Red, Yellow and Blue” (2013) at Madison Square Park
(2013年5月2日〜9月8日まで)

Red, Yellow and Blue (2013)

Red, Yellow and Blue (2013), Orly Genger


2013年5月には、オルリー・ジェンガー(Orly Genger)(※1)による『Red, Yellow and Blue』が展示された。作品タイトル通りに赤、黄、青といったカラフルな彫刻的インスタレーション作品だ。公園全体に海の波のようにうねる140万フィート(約426.72km)のロープが創る造形で、マンハッタンのほぼ20倍の長さに及ぶ再利用のロープが使用されたというから驚きだ。3500ガロン(約13,230ℓ)の塗料を使い、完了までには2年以上かかったという。ここでの展示が終わる9月の後は、ボストン郊外にある『deCordova Sculpture Park Museum』に移設される。

作品のそばで憩うニューヨーカーたち

作品のそばで憩うニューヨーカーたち


『Red, Yellow and Blue』は、季節の花々に彩られ緑の木々に覆われたこの公園の中に“上質な介入”をし、公園の景観を鮮やかに変質させている。
解説によると、この作品タイトルである、Red, Yellow,Blueは単に作品の色を表わしているのではなく、「カラーフィールド・ペインティング」でその名を知られるバーネット·ニューマンによる1960年代後半のシリーズ作品『Who’s Afraid of Red, Yellow and Blue?』からヒントを得ているという。ジェンガ—は、リチャード·セラやフランク·ステラのミニマルリズムの伝統を踏襲しつつ、かつ彼女自身の美学を追求しているようだ。
加えて、作品素材であるロープを“編む”という行為は、どこか親密でドメスティックな女性性を感じさせ、女性の表現の一つであった手芸の伝統を思い起こさせる。しかしその一方で作品のスケール感やモノリシックな表現は“男性的”で揺るぎのない構造を同時につくりだしているといえるだろう。

Red, Yellow and Blue (2013)

Red, Yellow and Blue (2013), Orly Genger


(※1)オルリー・ジェンガー Orly Genger(1979〜)
ニューヨーク市ブルックリン在住。2001年ブラウン大学から学士号を取得、2002年シカゴ・アート・インスティテュートで学ぶ。



(文:Yasuyo Kudo)

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2012年度の成果物完成のお知らせ
国際シンポジウムドキュメンテーションと「種は船」アーカイブ活動の記録

20130419

2012年度の当法人の活動をまとめた成果物が完成いたしましたので、お知らせいたします。

「ドキュメンテーション|国際シンポジウム 地域・社会と関わる芸術文化活動のアーカイブに関するグローバル・ネットワーキング・フォーラム」
すでにウェブでも予告しておりましたドキュメンテーションが完成いたしました。2013年2月13日に開催した国際シンポジウムのプレゼンテーションの内容を、日英バイリンガルでまとめてあります。

「活動の記録2012|『種は船 in 舞鶴』アーカイブプロジェクト」
当団体の共催事業、P+ARCHIVEでのアーカイブプロジェクトとして、日比野克彦氏のアートプロジェクト「種は船 in 舞鶴」のアーカイビングを進めたプロセスについてまとめてあります。

それぞれの冊子は、毎週木曜、金曜に開館しておりますP+ARCHIVEセンターにて配布しております。

また、郵送(送料ご負担)にてお送りすることも可能です。
ご希望の方にはこちらのフォームよりお申し込みください。

Art & Society Research Center

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光を共有するということ。
オラファーエリアソンの「Little Sun」プロジェクト

3331を照らす「Little Sun」
Photo: Art & Society Research Center


デンマーク生まれのアイスランド人アーティスト、オラファー・エリアソン(Olafur Eliasson)は「光」を自己の表現に取り入れてきた。
ロンドンのテイト・モダンで2003年に展示した「ウェザー・プロジェクト」では、鬱屈なロンドンの曇天にウンザリしているロンドン子へのプレゼントであるかのように、美術館の入り口となっている吹き抜けのターバイン・ホールに巨大な太陽を再現したインスタレーションを作り出し、一躍世界の注目を集めた。

Olafur Eliasson, The Weather Project
© Olafur Eliasson, Photo © Tate 2003


そしてオリンピック・イヤーとなった2012年のロンドンで、今度は手のひらに乗る程の小さいサイズになった太陽でこの街を照らした。オリンピックと併催された文化振興プログラム「ロンドン2012フェスティバル」に招待されたエリアソンは、新しいプロジェクト「Little Sun」を、2012年7月28日にテイト・モダンにて披露した。
(オリンピック憲章では、開催国はオリンピック開催期間中に文化的なイベントを開催することが求めている。2012年には、イギリス全土で12000個のイベントやパフォーマンスが、実に2万5千人もの世界中のアーティストが協力して各地で開催された。)

この「Little Sun」プロジェクトで、エリアソンはエンジニアのフレデリック・オッテセン(Frederik Ottesen)と協力して、その名が示す通り太陽を模した形のソーラー発電式ライトを2年がかりで開発した。このライトの機能は極めてシンプル。5時間の太陽光発電による充電で、夜間の照明として利用でき、3年ごとのバッテリー交換で最大20年は使用できる設計となっている。光源としてLEDを利用しており、明るさも申し分ない。大きさも手のひらに乗るサイズで持った感触も心地よく、誰にでも優しいデザインになっている。

そしてこのプロジェクトで注目すべき点は、「光」に強い関心を抱いて作品をつくり続けてきたエリアソンのアート作品であると同時に、ソーラーライトを世界中で販売するビジネスプロジェクトであり、そして日常的に電灯設備が整っていない地域に住む人々に「光」を届ける慈善事業でもあるということだ。

Olafur Eliasson and Frederik Ottesen, Little Sun, 2012
Photograph: Merklit Mersha


現在、世界では16億人の人々が電気にアクセスできない地域に住んでいる。これは世界人口の5人に1人は電気のない生活を送っていることになる。都市のように電力インフラが整っている地域では夜もスイッチ一つで部屋を明るくできるが、電力のインフラがない地域の人々は、灯油ランプを光源として頼らざるを得ない。燃料である灯油の価格高騰やランプの煤による健康被害(灯油ランプを一晩利用すると、一日に煙草2箱分を喫煙するのと同等の影響を受ける)など多くの問題を抱える灯油ランプは決して理想的な光源ではない。

先日ハリケーン「サンディ」の被害に見舞われて、暗転したマンハッタンを空撮したニューヨーク・マガジンの表紙が記憶に新しいが、福島第一原子力発電所の放射能放出事故から続く電力エネルギーの問題に象徴されるように、電力と明かりが生活にもたらす影響は大きい。スイッチ一つで明かりがつくことが当たり前になっている先進国に住む我々にも、電力エネルギーの在り方を改めて考え直すことが必要だ。
しかし、電力エネルギーは人間の生活に必要不可欠なインフラであるが、世界にはそもそも電気にアクセスすることもできない人々もいる。エネルギーの不均衡さが存在していることは、憂慮すべき大きな事実だ。

この電力エネルギーの不均衡な現実に対して、エリアソンが疑問を抱き美術作家として作り出したのが「Little Sun」だ。「人々が限りある天然資源を持続していく生活を続けていく為に何が必要なのかを再び考え直し、これから話し合っていく必要があるのではないか」とエネルギーの問題に対してアートの観点から提言している。

Olafur Eliasson and Frederik Ottesen, Little Sun, 2012
Photograph: Studio Olafur Eliasson


このプロジェクトでは、2013年までに50万個のライトを電力のない地域の人々に届け、2020年までに5000万個のライトを流通させることを目指している。エリアソンは、「Little Sun」によって、より安全で明るい、健康被害のないクリーンな光を得ることができ、子供は夜の時間でも教育の機会を得られ、大人も夜も仕事を続け生活に必要な収入を増やすことができ、彼らの生活が向上されることを期待している。

このライトの価格設定は2通りになっていて、電力インフラが整っている地域では€20で、電力にアクセスできない地域では$10で販売される。この価格差で電力インフラが整っていないエリアでも安く流通させることが可能となっている。$10という価格はバッテリーの交換が必要となる3年間の利用でも、灯油ランプよりも90%も安く費用を抑えられる。

電力エネルギーと明かりは、暗くなっても安心できる生活だけではなくて、現代までに人々の様々な活動を支えてきた。我々の祖先が火を洞窟に持ち込みその明かりで原初の美術である洞窟壁画を描いたように、明かりがあってこそ視覚芸術が常に発達し続けてきている。光と人間は決して損なわれない強い絆で結ばれている。

現時点では「Little Sun」はヨーロッパとアメリカにのみ発送となっており、アジアへの発送開始が待たれるところだ。時期がきたら、ぜひこのライトを購入してプロジェクトを支援してほしい。日が暮れてもスイッチを押せば明るくなる便利な現代社会、もう一度日々の生活における電力エネルギーと光の在り方を考え直すきっかけにしてみてはいかがだろうか。

Olafur Eliasson with Little Sun
Photograph: Tomas Gislason, 2012


「Light is for everyone ー 光をみんなのもとに」
美術館やアートの枠組みから飛び出し、オラファー・エリアソンの光は世界中に広がっていく。「Little Sun」プロジェクトは、光を使って人々の知覚的な興味を刺激するような視覚芸術を常につくり続けてきた作家らしいアプローチだ。この長期的なプロジェクトはまだ始まったばかりだが、エリアソンの光は、これから我々をどこに導いてくれるだろう。

Little Sun
http://www.littlesun.com

(執筆:井出竜郎)

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国際シンポジウム 地域・社会と関わる芸術文化活動のアーカイブに関する
グローバル・ネットワーキング・フォーラム|終了報告

「国際シンポジウム 地域・社会と関わる芸術文化活動のアーカイブに関するグローバル・ネットワーキング・フォーラム」は大勢の方にご参加いただき、無事終了しました。

シンポジウムについての概要はこちらをご覧ください。

アメリカ、韓国、ドイツ、そして日本から文化芸術活動のアーカイブの専門家の方々を招聘した国際シンポジウムが、2013年2月13日に国際交流基金 JFICホール「さくら」にて開催されました。

参加してくださったみなさま、本当にありがとうございました!
また、シンポジウム開催に際して、多くの方々より多大なご支援をいただき、心より御礼申し上げます。

ディスカッションの様子

ディスカッションの様子


それぞれのスピーカーのトークセッション、そしてディスカッションと大変充実した内容となりました。
今後、今回の国際シンポジウムの内容をまとめた記録集を作成する予定です。
詳細は改めてお知らせいたしますので、当日ご参加いただけなかった方もどうぞご期待ください。

国際シンポジウム会場の様子

国際シンポジウム会場の様子

(写真:© Haruka Hirose)

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国際シンポジウム 地域・社会と関わる芸術文化活動のアーカイブに関する
グローバル・ネットワーキング・フォーラム

GLOBAL Networking FORUM

GLOBAL NETWORKING FORUM
Archives for Cultural & Art Activities related to Social Environment
国際シンポジウム
地域・社会と関わる芸術文化活動のアーカイブに関するグローバル・ネットワーキング・フォーラム

2013.2.13.WED 18:00-21:00
会場_国際交流基金 JFICホール「さくら」

アクセスマップはこちら

フライヤー(PDF)のダウンロード

ドキュメンテーション(PDF)のダウンロード

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2012年公開空地アート・プロジェクト“ニコニコ来々ドーム”開催のお知らせ

ニコニコ来々ドーム

今年の公開空地アート・プロジェクトは、千代田区御茶ノ水エリアにて開催します。

2012年10月6日(土)   10:00‐17:00
10月7日(日) 10:00‐16:00
開催場所:JR御茶ノ水駅前新お茶の水ビルヂング公開空地
三井住友海上駿河台ビル公開空地

“ニコニコ来々ドーム”とは:
お茶の水のシンボルであり、昔からまちを見守ってきた“ニコライ堂”を讃え、黄色い傘たちによるドーム型の彫刻をまちなかに出現させます。冷たい雨から人びとを守る傘のアート作品には、“ニコライ堂”のように、人びとを災害や苦難から守る思いが込められています。
展示後には、お茶の水の病院や学校、商店街、オフィスビル、駅などに、作品の説明をつけて寄贈します。単なる「使い捨ての傘」としてではなく、「アート作品となった傘」として人びとに使われていくことで、プロジェクトはその後も生き続けていきます。

アーティスト:志喜屋徹

協力:第9回お茶の水アートピクニック http://www.kanko-chiyoda.jp/tabid/2187/Default.aspx

お茶の水オープンスペース活用推進会議、お茶の水 茗溪通り会

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「現代アートの記録と記憶」プロジェクトMorphe’95-2000

「Morphe(モルフェ)」は1995年から2000年にかけて、東京・青山を主な舞台として開催された、地域型のアート・プロジェクト。Morphe事務局により保存されてきた関連資料を整理・分類し、公開に向けて行った一年間の作業のドキュメンテーション。

http://www.art-society.com/parchive/archiveproject/morphe_book.html

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インフォーマル レクチャー Vol.12

われわれは今「公的な空間」をどこに求めればよいのでしょうか。アートを通じて国際的にパブリック・スペースの可能性を探ってきた2人のファシリテーターを迎え、パブリック・スペースの多元的な読みとき方に迫ります。

「パブリックスペース」と言えば、何を思い浮かべますか。 私たちの「公的な空間」とは、国・市に提供され、管理された場所を言うのでしょうか。それとも、ただの通行するための場所でしょうか。公園、駅、道路、ショッピングセンター、広場、カフェ、ホテル。あるいはインターネットのソーシャルスペースでしょうか? 今「パブリック」の領域は、広がっているのでしょうか、それとも反対に小さな「島」になっているのでしょうか。私たちは日常生活の中であまり意識せずに「パブリックスペース」に関わっていますが、実際、何の意味があるのでしょうか。

「パブリックスペース」とは、さまざまな人が共存し、さまざまな行為が行われ、多様で、多くの可能性を持っている場所です。「パブリックスペース」は政府などに作られたものではありません。私たちのそれぞれの行為、思い、想像力つまり広い意味での「アート」によって構築されています。
では、そのような場所で、私たち個人と個人は、交流・コラボを通してどのようなことができるでしょうか。

今回は、プレゼンテーションのあと、ご一緒に行うワークショップを通して、パブリックスペースの在り方、可能性、その未来を検証します。

『パブリックスペースはどこにある?』
2012年1月24日(火) 19:30~21:00(開場 19:00)

トーク:太田エマ(インディペンデントキュレーター)

山岡佐紀子(アーティスト)

【会場】amu
【共催】NPO法人アート&ソサイエティ研究センター/amu

 

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