あいちトリエンナーレ2019で「表現の不自由展・その後」が展示中止となったことをきっかけに、憲法で保障された表現の自由と芸術作品/芸術を提示する空間について、さらには芸術文化活動に対する公的支援の是非について、さまざまな視点から議論が百出しています。
社会に関わるアート活動を支援し、人々の創造的環境の充実に寄与することをミッションとするアート&ソサイエティ研究センターでは、今回の出来事を表現の自由をめぐる衝突の歴史の中でとらえ、具体的な事例を紹介することによって、今日の民主主義社会におけるアートの在り方を考えるためのレファレンスを提供する、緊急レクチャーを実施いたします。
開催概要
8月3日、あいちトリエンナーレ2019の「表現の不自由展・その後」展が不当な圧力を受け、わずか3日間で展示中止となりました。しかし、これは突然起こった出来事ではありません。その予兆ともいえる事例はすでに10年前から多発していたのです。そうした、近年続発する現代美術作品の撤去、展示中止等の事例を取り上げ、その経緯、理由は何だったのか、その背景には何があるのかを探ります。
また、今回の「表現の不自由展・その後」に関しては、多くの識者がコメントを発信しています。それらを整理すると、本件は単なる表現の自由の問題だけにとどまることなく、多面的に読み解く必要があることがわかります。アーティスト、自治体、キュレーター、鑑賞者などさまざまな関係者がそれぞれの立場から、どうしたらこの難問に立ち向かうことができるのか。この機会に、それを考えるための基本認識を共有したいと思います。
日時 2019年10月31日(木) 19:00-21:00
会場 3331 Arts Chiyoda B105マルチスペース www.3331.jp/access
定員 30名(先着順)
参加費 1,000円 ※参加者全員に、SEA専門マガジン『ア・ブレイド・オブ・グラス』日本語版冊子(A4・42ページ)を進呈いたします。
講師プロフィール
武藤祐二|Yuji Muto|現代美術史研究者
現代美術作家を目指す学生として1970年代半ばを過ごし、その後、一鑑賞者として現代アートをウォッチするとともに、独学でその理論の勉強を続ける。一方、3年ほど前までは国家公務員として、放送法という日本で唯一の言論法制の事務に長年携わってきた。その二足のわらじの体験が、憲法第21条「言論・報道・表現の自由」という点で交差していることに気づき、以来、この分野を考察している。
Twitter @forimalist
お申込み
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主催:NPO法人アート&ソサイエティ研究センター