アーティストは自然・環境・気候危機といかに向き合っているか?
Vol.5 「未来」を実現する:トリガーポイント理論は、生態系の混乱に秩序を取り戻すアートとしてどのように進化してきたか 

ソーシャリー・エンゲイジド・アート ダイアログ・シリーズ
Socially Engaged Art Dialogue Series

ますます混沌を極める現代社会。分断や不平等、搾取や破壊、我々の人間活動によって引き起こされる非常事態が頻発し、私たちは日々それらの(真偽混在の)情報に晒されています。このような時にこそ、我々の足元を再び静かに見つめ直す必要に迫られていると考えています。
そこで、アート&ソサイエティ研究センターで2021年以降、断続的に開催してきた「アーティストは自然・環境・気候危機といかに向き合っているか?ソーシャリー・エンゲイジド・アート ダイアログ・シリーズ」を再開することにいたしました。本シリーズでは自然、環境、気象変動に関心をもつアーティストが、地球環境における危急の課題にいかに向き合い、自らの創作活動との関わりをどのように捉えているか、生の声で聞き、聴講者と共にディスカッションするものです。
これまで4回にわたり様々なアプローチから活動するアーティストの方々とダイアログを展開してきました。

Vol.1 “non-visible”
Vol.2 「人類と地球、新しい生の形態について」
Vol.3「氷のなかで」
Vol.4 エコロジカル思考 ー水が結ぶシェアリングー

今回は海外アーティストAviva Rahmaniさんとのダイアログに取り組みます。
Avivaさんは米国、メイン州とニューヨーク市在住で、環境とアートとの関係性を問いかける活動を常に展開してきました。パイプライン建設に反対して予定地の木に無害の青いペイントを施して阻止を試みるプロジェクトで有名になりましたが、他に自分のスタジオがあるメイン州の海岸線を守る活動を長期に渡りおこなっています。また、長年日本の能や木版画にも関心を持ってきており、特に最近の来日で日本文化全般から大きな影響を受け、自身の活動との関係性を探ろうとしています。彼女の長年にわたる活動の基礎となっている「トリガーポイント(引き金)理論」をはじめ、深い洞察と日本との新たな関係性についてのトークと議論に大いに期待しています。
参考リンク
Blue Trees Project
Aviva Rahmani 公式サイト
Medium記事 “Blue Rocks”


開催概要

日 時 2025年7月31日[木]19:00–20:45
会 場 ZOOMによるオンライン開催
定 員 30名(先着順)
参加費 無料

ゲストプロフィール

アヴィヴァ・ラマニ Aviva Rahmani

アヴィヴァ・ラマニは、アーティストであるとともに、エコアート理論の第一人者であり、国際的に出版、執筆活動を行い、展覧会を開催している。最近では、オランダのハーグ国際刑事裁判所で展覧会を開催。また、キプロスのインディペンデント現代美術館、コロラド州のボルダー現代美術館、ニューヨーク州のハドソンリバー美術館、オハイオ州シンシナティの現代美術センター、そして2007年ヴェネツィア・ビエンナーレ(イタリア)のヨーゼフ・ボイス100日間会議パビリオンでも展示を行った。また、NYSCA、NYFA、ポロック・クラスナー財団、A Blade of Grass、NEAからフェローシップを獲得。英国プリマス大学で博士号、カリフォルニア芸術大学で修士号を取得。コロラド州ボルダーにあるコロラド大学北極・高山研究所(INSTAAR)に所属。自身の活動を回想する『Divining Chaos』を執筆し、『Ecoart in Action』(2022年New Village Press刊)を共同編集。

お申込み

下記申し込みフォームよりお申し込みください。

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(フォームに入力いただいたメールアドレス宛にzoomリンクをお送りいたします)

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主催:NPO法人アート&ソサイエティ研究センター

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「空想の植物標本」ワークショップと作品展開催のお知らせ

アーティスト今村文さんを講師にお迎えし、ワークショップを開催いたします。また、ワークショップに先立ち、会場にて今村文さんの作品展示も行います。

今村文さんは、花や植物を主なモチーフに、半透明のグラシン紙の上に水彩画を繊細に重ねたコラージュ作品を制作しています。押し花を思わせるその作品は、花の美しさと儚さ、自然の生命力を独自の視点で表現しています。今村文さんは、あいちトリエンナーレ2016に出展し、第13回 Shiseido Art Egg(2019年)で入賞。さらに、2023年にはロンドンのLyndsey Ingramにて個展を開催するなど、注目を集めるアーティストです。是非この機会に、今村文さんの美しい作品をご鑑賞ください。

展示会期:2024年10月7日(月)〜11月29日(金)
開館時間:平日12:00〜18:00 土日祝休館
会  場:ECOM駿河台2階 入場無料

今村文作品展示&ワークショップポスター

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ワークショップの概要

ワークショップでは、ECOM駿河台の緑豊かな前庭や屋上庭園に広がる植物の葉をモチーフに、自分だけの「空想の花」を描きます。植物の絵を切り取り、台紙に貼り「空想植物標本」を制作します。制作後には、実際に庭園を散策し、作品に使用した植物がどこに生息し、どんな花を咲かせるのかを観察しに行きます。

会 場ECOM駿河台2階
日 程:2024年11月9日(土)
時 間:①10:00~12:30 ②13:30~16:00
講 師:今村文、伊藤俊哉(住友林業緑化(株))
対 象:子どもから大人まで(未就学児は保護者と一緒にご参加ください)
定 員:各回20名
参加費:無料
共 催:三井住友海上保険(株)、特定非営利活動法人アート&ソサイエティ研究センター
企画・協力:一般社団法人いきもの共生事業推進協議会、住友林業緑化株式会社、一般社団法人鶴見ルート1をつくる会

お申込み/お問い合せ先

ECOM駿河台申し込みフォーム(10/7より左記の申し込みフォームよりお申込みください。)
三井住友海上 経営企画部SX推進チーム tel: 03-3259-3135

アーティスト プロフィール

今村 文(Fumi IMAMURA)

1982年愛知県生まれ。2008年金沢 美術工芸大学大学院美術工芸研究科絵画専攻油画コース修了。愛知県在住。主な活動としては、2015年に芸術植物園(愛知県立美術館)参加。2016年にあいちトリエンナーレ2016参加。自我のない植物や虫の自由さに憧れを持ち、自然界の生きものたちに精神性を見出す作品を創作している。

https://imamurafumi.weebly.com/

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気候アクションSUMIDA 特設サイト

プロジェクトの詳しい内容は、 上記の特設サイトよりご確認ください。

10月7・8・9日「気候変動を、見て・聴いて・考える 3日間」のイベントは、すべて終了いたしました。多数のみなさまのご参加、ありがとうございます。

イベント会場で配布した資料や放映した動画、詩の朗読の録音は、こちらからダウンロード/視聴していただけます。


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アーティストは自然・環境・気候危機といかに向き合っているか?
Vol.4 エコロジカル思考 ー水が結ぶシェアリングー 

ソーシャリー・エンゲイジド・アート ダイアログ・シリーズ
Socially Engaged Art Dialogue Series


アート&ソサイエティ研究センターは2014年以降、社会的課題に取り組むソーシャリー・エンゲイジド・アートについての調査、研究、出版、展覧会や研究会の開催、アーティスト支援やプロジェクトの実践を継続しています。今回のダイヤログ・シリーズでは、自然、環境、気象変動に関心をもつアーティストが、地球環境における危急の課題にいかに向き合い、自らの創作活動との関わりをどのように捉えているか、生の声で聞き、聴講者と共にディスカッションします。

本トークでは、アートの視点を通して、マレー・ポリネシア世界における海上での親密なつながりを通じたエコロジー思考に焦点を当てます。歴史的な友好関係と現在の対話を通じて、この地域の島々は、物語、場所に基づく知識、社会正義に対する情熱を共有し再び結びついています。マレーシア、シンガポール、ハワイ、そして瀬戸内海に停泊しながら、海景、貿易風、波が、今日の多次元的な現実をどのようにナビゲートしてくれるのか?そこに流れるエコロジカル思考を学びます。社会階層と文化的背景を超えて食物を共有し、国境、植民地時代の隔たり、社会的距離を乗り越えて生き残る。それだけでなく、繁栄するために革新的なアプローチに取り組んでいます。科学と芸術が交錯し、環境に対する意識を高め、閉されても常に存在し続け、将来にわたって繁栄し続ける非公式な貿易ネットワークに関する知識を活性化する。そのための実践的な取り組みについてお話しします。
協力 Kelab Alami Mukim Tanjung Kupang, Johor, Malaysia https://kelabalami.weebly.com/

開催概要

日 時 2022年9月30日[金]19:00–20:30
会 場 ZOOMによるオンライン開催
定 員 30名(先着順) 
参加費 無料

ゲストプロフィール

ジェームス・ジャック James Jack

ポジティブな関係性を構築するため、生きているコミュニティーと環境に関与するアーティストとして活動。ストーリー、海、大地を現代アート実践の中心に据えて研究ベースを築き制作しています。多岐にわたるオープンな芸術的アプローチのキーワードはエコロジカル、協働的、オルタナティブ、列島など。アートを中心として関係性を再生するために、創造し、考察し、繋がりながら想像的な方法でボーダーを越える活動をしています。

2009年 スタンフォード大学日本研究センター 修了
2015年 東京藝術大学美術研究科 博士 修了
2015年 南洋理工大学現代アートセンター アーティストインレジデンス
2013/2016/2022年 「瀬戸内国際芸術祭」 展覧会
2022年 「lumbung: documenta fifteen」展覧会

お申込み

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主催:NPO法人アート&ソサイエティ研究センター

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夏休みイベント| 空想植物採取 ーつるみのお花の標本つくりー

植物や花をモチーフに独自の手法で押し花のような作品を手がける今村文さんを講師にお迎えし、横浜市鶴見区で夏休みイベントを開催いたします。
アート&ソサイエティ研究センターでは、地域の持続可能性や生物多様性をテーマに、みどり×アート×人びとをつなげるアート・プロジェクトを鶴見みどりのR1(一般社団法人鶴見みどりのルート1をつくる会)とABINC(一般社団法人いきもの共生事業推進協議会)と共に検討してまいりました。
今回のイベントでは今村文さんと国道1号線周辺の緑をテーマに作品を制作します。
身近な植物や葉っぱからどんな花が咲くのでしょうか。葉っぱから想像をめぐらし、自分だけのオリジナルな花を咲かせ、標本のような作品つくりを体験してみませんか?

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概要

場 所:高田そろばんスクール 〒230-0014 神奈川県横浜市鶴見区諏訪坂5-9
日 程:2022年8月21日(日)
時 間:10:00〜15:00(※出入り自由。各ワークショップの開始時間は以下になります) 
①10:00~ ②11:00~ ③13:00~ ④14:00~
講 師:今村文
定 員:各回10組程度(未就学児は保護者と一緒にご参加ください)
参加費:無料
主催・運営:一般社団法人鶴見みどりのルート1をつくる会
企画・協力:一般社団法人いきもの共生事業推進協議会
特定非営利活動法人アート&ソサイエティ研究センター

お申込み/お問い合せ先

鶴見みどりのルート1をつくる会(左記の申し込みフォームよりお申込みください。)
tel: 045-642-5525
email:info@tsurumimidori-r1.jp
※新型コロナの感染状況によりやむを得ず延期となる場合がございます

アーティスト プロフィール

今村 文(Fumi IMAMURA)

1982年愛知県生まれ。2008年金沢 美術工芸大学大学院美術工芸研究科絵画専攻油画コース修了。愛知県在住。主な活動としては、2015年に芸術植物園(愛知県立美術館)参加。2016年にあいちトリエンナーレ2016参加。
https://imamurafumi.weebly.com/

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アーティストは自然・環境・気候危機といかに向き合っているか?
Vol.3「氷のなかで」

ソーシャリー・エンゲイジド・アート ダイアログ・シリーズ
Socially Engaged Art Dialogue Series


アート&ソサイエティ研究センターは2014年以降、社会的課題に取り組むソーシャリー・エンゲイジド・アートについての調査、研究、出版、展覧会や研究会の開催、アーティスト支援やプロジェクトの実践を継続しています。今回のダイヤログ・シリーズでは、自然、環境、気象変動に関心をもつアーティストが、地球環境における危急の課題にいかに向き合い、自らの創作活動との関わりをどのように捉えているか、生の声で聞き、聴講者と共にディスカッションします。

開催概要

日 時 2022年3月10日[木]18:30–20:00
会 場 ZOOMによるオンライン開催
定 員 30名(先着順) 
参加費 無料

ゲストプロフィール


上村洋一 KAMIMURA Yoichi
http://www.yoichikamimura.com
1982年千葉県生まれ。聴覚と視覚の関係性のなかから風景を知覚する方法を探り、フィールドレコーディングによる環境音と、ドローイング、テキスト、光など視覚的な要素と組み合わせ、サウンド・インスタレーションや絵画作品、写真・映像作品、パフォーマンスなどを制作し国内外で発表している。近年は、自然環境と人間の感覚や記憶の関係性に関心を持って、地球温暖化で減少を続けている北海道知床のオホーツク海の流氷のリサーチを元に制作をしている。
近年の展覧会/イベントに「Yoichi Kamimura & Olli Aarni at Temppeliaukion kirkko」(ヘルシンキ, フィンランド, 2021), 「Phonurgia Nova Awards 2021」(パリ、フランス, 2021), 「From Seeing to Acting」(アムステルダム, オランダ, 2021 ), 「Exchange Residency Program 2021」(ヘルシンキ, フィンランド, 2021), 「Land and Beyond」(東京, 2021),「 冷たき熱帯、熱き流」 (東京 , 2021),「 道草展:未知ととも に歩む」 (水戸, 2020), 「Hyperthermia——温熱療法」(東京, 2019)など。音響作品に「re/ports」 (Ftarri, 2019)、2022年2月にイタリア・ミラノのレーベルVertical MusicからFrance Jobinとの共作カセットアルバムをリリース予定。

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主催:NPO法人アート&ソサイエティ研究センター

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アーティストは自然・環境・気候危機といかに向き合っているか? Vol.2 「人類と地球、新しい生の形態について」

ソーシャリー・エンゲイジド・アート ダイアログ・シリーズ
Socially Engaged Art Dialogue Series


アート&ソサイエティ研究センターは2014年以降、社会的課題に取り組むソーシャリー・エンゲイジド・アートについての調査、研究、出版、展覧会や研究会の開催、アーティスト支援やプロジェクトの実践を継続しています。今回のダイヤログ・シリーズでは、自然、環境、気象変動に関心をもつアーティストが、地球環境における危急の課題にいかに向き合い、自らの創作活動との関わりをどのように捉えているか、生の声で聞き、聴講者と共にディスカッションします。

開催概要

日 時 2022年1月13日[木]19:00–20:30
会 場 ZOOMによるオンライン開催
定 員 30名(先着順)
参加費 無料

ゲストプロフィール

宇多村英恵 UTAMURA Hanae

1980年茨城県生まれ。2004年ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ大学ファインアート学科卒業。10年ロンドン芸術大学チェルシーカレッジ大学院ファインアート学科修了。14年にシュトゥットガルトのレジデンス施設「Akademie Shloss Solitude」のフェローシップをうけ、渡独。滞在中に制作した「Across the Grid」を発表。ポーラ美術振興財団の助成を受け、ベルリンのレジデンス「クンストラーハウス・ベタニエン」で15年から16年にかけて滞在制作を行い、「Holiday at War 戦場と休日」を発表。2018年に資生堂ギャラリーの個展で資生堂アートエッグ賞を受賞。その後、2018年から2019年にかけて、文化庁新進芸術家支援制度により1年間ニューヨークで研修を行う。ニューヨーク大学の客員研究員を経て、現在はニューヨーク州ローチェスター大学で教鞭をとる。主な個展に「Holiday at War 戦場と休日」(資生堂ギャラリー、東京、2018)、現在MOMA、また東京都現代美術館で回顧展が11月より予定されている久保田成子氏との二人展、’Resonances of DiStances/共鳴する距離感 ‘, (basedonart gallery, デュッセルドルフ、ドイツ、 2021)、グループ展に「ecofeminism(s)」(Thomas Erben Gallery、ニューヨーク、2020)、「Contretemps.」(NYU Gallatin WetLab、ニューヨーク、2021)等。

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主催:NPO法人アート&ソサイエティ研究センター

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「Water Seeds 隅田川を舞台とする新たな環境ミュージアムの提案」
国際デザインコンペ* プロポーザル by Sumida River Design Collective
*RMCA (Reimagining Museums for Climate Action)(気候変動に対する行動のためのミュージアムを再構想する)


A&Sと専門家で結成したチームによるプロジェクト提案『Water Seeds – a new platform for climate action on a river』がRMCA国際コンペで入選しました。応募までの経緯やプロポーザルの内容報告、今後の活動の方向性などについて、メンバー全員で語る、オンラインで公開するトークセッションを行います。
(RMCA国際コンペ入選展示の詳細はこちらから)

開催概要

日 時 2021年11月30日[木]19:00–20:30
会 場 ZOOMによるオンライン開催
定 員 30名(先着順) 
参加費 無料

Sumida River Design Collective メンバー

渡辺猛(建築家/株 佐藤総合計画)
小寺亮(建築家/株 佐藤総合計画)
武田史朗(千葉大学大学院園芸学研究院教授)
NPO法人アート&ソサイエティ研究センター SEA 研究会
(清水裕子、秋葉美知子、工藤安代、徳山貴哉)

アジェンダ

1.メンバーの自己紹介
2.国際コンペの概要(秋葉)
3.応募~提案までの経緯(清水)
 前段での「墨田芸術祭 Seeds」(渡辺)
4.プレゼンテーションの内容説明(小寺) 補足説明(武田)
5.3331での展示について(清水・工藤・藤元)
6.今後の実現に向けて(可能性について意見を聞く:全員)
7.フリートーク、Q&A(15分)

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主催:NPO法人アート&ソサイエティ研究センター

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国際デザイン・コンペ
「Reimagining Museums for Climate Action」の入選作になりました

RMCA(Reimagining Museums for Climate Action)国際コンペティション展示
『Water Seeds – a new platform for climate action on a river 』
ウォーター・シーズ(水の種)-クライメート・アクションのための水上プラットフォーム

開催期間| 9月24日(金)〜10月29日(金)
開催日時| 毎週木・金曜日 13-18時
開催場所|アーツ千代田3331 3階 309
展示内容| Water Seedsによる国際コンペプロポーザル内容の概要、ビジュアル;国際コンペ最終選考8プロポーザルのイメージ紹介(モニター)
※期間中、オンラインにてトークセッションを開催予定

 


アート&ソサイエティ研究センター(以下A&S)が最近の活動テーマとして取り組んでいる一つが、自然・環境・気候に関する社会的課題です。そのなかでも「気候変動」の問題は、今や世界中で気候危機回避につながる行動(クライメート・アクション)が求められています。

「COP26(第26回気候変動枠組条約締約国会議)」が2021年10月31日~11月12日に英国グラスゴーで開催されます。これに合わせ、国際デザイン・コンペ「Reimagining Museums for Climate Action(気候変動に対する行動のためのミュージアムを再構想する)」が、「The Arts and Humanities Research Council (AHRC)  Heritage Priority Area team」の主催により2020年の夏~秋に行われました。「ミュージアム(美術館や博物館)」がクライメート・アクションを支援・促進するための機関として、どのようなことが可能かを再考することを目的としています。

A&Sでは、建築家と景観デザインの専門家に呼びかけ、デザインコレクティブ「The Water Seeds-Sumida River Design Collective」を結成し、都市を流れる川をミュージアムに活用するプランを練り、このコンペティションに参加しました。

「Reimagining Museums for Climate Action」には最終的には世界48ヵ国から264件の応募があり、A&Sのプロポーザルは最終選考の8件に入ることは逃したものの、70件のショートリストに残り、プロポーザル案が、プロジェクト・ウェブサイト「Museum for Climate Action」に掲載されています。

Sumida River Design Collective 提案概要

タイトル
The Water Seeds-River as Action Museum (水の種―アクション・ミュージアムとしての河川)

コンセプト
河川は、上流の山間部から下流の河口部まで連続的な空間を形成している。河口にあたる都市においては、歴史的にその地域の経済、生活、文化を支えてきた。
東京の東部を流れる隅田川は、江戸時代(17~18世紀)、物流の要やレクリエーションの場として、人びとが親しむ身近な自然環境であった。しかし、時代と共に、その関係性は変化し、強固な堤防が築かれると、川と人との親和性は失われてしまった。
一方で、川は都市の中で未活用の公共空間であり、地域の文化を育んできた母であり、気候変動のバロメーターでもある。私たちは、そんな都市河川をミュージアムと見立て、水上に係留したコンテナサイズの浮体式構造物群を展示・イベント・対話のステージとして、市民参加によって民主的に運用する。これにより、川とまちの歴史と未来について市民の理解と想像力を刺激し、積極的なクライメート・アクションを誘発する場の創出をめざす。

提案のポイント
豪雨などによる危険を内包する川から「水」と都市生活について学ぶ機会を提供し、脱炭素社会の緊急性を認識する場とする。
「集積・集合」を推進してきた都市は、コロナによって「分散」に舵を切る必要に迫られている。河川の活用は、都市機能密度をコントロールに寄与する。
浮体式の小さなサイズの構造物は、再生エネルギーを利用し、複数を組み合わせて展開可能な、新しいインフラとなる。
世界の多くの都市には地域を象徴する川があり、このシステムをモデルとして地域に応じた展開と、未来のグローバルなネットワークをめざす。
専門家によるアドバイザリー委員会と市民メンバーシップによる協議会を設け、民主的な開かれた運営を行う。

浮体式構造物(コンテナ)の活動コンテンツ
コンテナは、ミュージアムである川とつながる入り口、窓であり、人びとが川を同じ時空間(過去と未来を含む)で体験し、さまざまな活動を行うプラットフォームとなる。具体的には、川の歴史と科学を知る研究室、気候変動をテーマとするアートの展示、ワークショップとディスカッション・スペース、ライブラリー、カフェなどの機能をもつ。また付属のボートでの水位・水温、気象観測、プラスティック廃棄物の調査と除去、堤防にメッセージをプロジェクションするなど多様な取り組みの場となる。

Sumida River Design Collectiveメンバー
・ 渡辺猛(建築家/(株)佐藤総合計画)
・ 小寺亮(建築家/(株)佐藤総合計画)
・ 武田史朗(千葉大学大学院園芸学研究院教授)
・ 清水裕子(NPOアート&ソサイエティ研究センター)
・ 秋葉美知子(NPOアート&ソサイエティ研究センター)
・ 工藤安代(NPOアート&ソサイエティ研究センター)
・ 徳山貴哉(NPOアート&ソサイエティ研究センターインターン/(株)ソニー)

コンペ提案概要

タイトル| Reimagining Museums for Climate Action
主催| The Arts and Humanities Research Council (AHRC) Heritage Priority Area team
目的| このコンテストは、ミュージアムの設計、組織、そこでの体験に対する新しいアプローチを考えることにより、多様な文脈とさまざまな規模でクライメート・アクションを増幅、加速させ、ミュージアムと社会が共に前進して、ネットゼロ、あるいはゼロカーボンの未来を可能にすることを目指している。

ミュージアムにはさまざまな形態や規模があるが、特定の場所やタイプに焦点を合わせるのではなく、ミュージアムについての考え方の根幹を揺るがし、意味のあるクライメート・アクションを支援・促進するような提案を募集する。ミュージアムの場所設定は自由で、特定の場所に縛られないアプローチも可能。伝統的な(トラディショナル)ミュージアムとは根本的に異なる設計やコンセプトの提案、あるいは既存のミュージアムの新しい運営方法を模索する提案を歓迎する。

優先テーマ
1. 気候正義 Climate Justice
2. 緑の未来 Green Futures

 

審査員
Miranda K. Massie(クライメート・ミュージアム館長)
Asher Minns(イースト・アングリア大学ティンダル気候変動研究センター、エグゼクティブ・ディレクター)
Dr. Jenny Newell(シドニー、オーストラリア博物館、気候変動プロジェクトマネージャー)
Lucia Pietroiusti(サーペンタインギャラリー、ゼネラルエコロジー・キュレーター)
Peg Rawes(UCLバートレット建築学校、建築・哲学教授)
Kavita Singh(ニューデリー、ジャワハルラール・ネルー大学芸術美学部美術史教授)
Janene Yazzie(国際インディアン条約評議会)
Kristine Zaidi(AHRC文学・言語・地域研究部門戦略リーダー)

最終選考8提案の展示
Reimagining Museums for Climate Action
開催期間| 2021年6月25日~11月
会場| グラスゴー・サイエンス・センター

https://www.glasgowsciencecentre.org/discover/our-experiences/reimagining-museums-for-climate-action#



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アーティストは自然・環境・気候危機といかに向き合っているか?
Vol.1 “non-visible”

ソーシャリー・エンゲイジド・アート ダイアログ・シリーズ
Socially Engaged Art Dialogue Series


アート&ソサイエティ研究センターは2014年以降、社会的課題に取り組むソーシャリー・エンゲイジド・アートについての調査、研究、出版、展覧会や研究会の開催、アーティスト支援やプロジェクトの実践を継続しています。今回のダイヤログ・シリーズでは、自然、環境、気象変動に関心をもつアーティストが、地球環境における危急の課題にいかに向き合い、自らの創作活動との関わりをどのように捉えているか、生の声で聞き、聴講者と共にディスカッションします。
第1回目となる今回は、食や植物をテーマとして自然と人間との関係性を紐解く活動をおこなっている岩間朝子氏に、ご自身のこれまでの活動と自然や環境への想いをお聞きします。

開催概要

日 時 2021年9月16日[木]18:30–20:00
会 場 ZOOMによるオンライン開催
定 員 30名(先着順) 
参加費 無料

ゲストプロフィール

岩間朝子 IWAMA Asako

1975年東京生まれ。ベルリン(ドイツ)と東京をベースに活動。料理人としてのバックグラウンドをもつ岩間は、食べるという行為の社会的側面について共に考えるための実験的なワークショップやフィールド・トリップなどを行ってきた。最近の活動では、自然の諸要素と、身体の物質性あるいは主観性との関係の歴史的、技術的な変容を、型を取る、写す、採取するといった身体的関与を取り入れた制作を通じて考察を試みている。
Studio Olafur Eliasson(ベルリン)併設の食堂 The Kitchen の立ち上げ・運営にコックとして携わり(2005-15年)、『The Kitchen』(2013年)を共同編集。Jan Van Eyck Academy(オランダ、マーストリヒト)にて滞在制作(2019-20)。展覧会に、建築・デザイン イスタンブールビエンナーレ 5 (2021)、ヨコハマトリエンナーレ 2020 AFTERGLOW、東京都現代美術館(2020)、アーツ前橋(2017)、Den Frie Museum (コペンハーゲン)、 Haus der Kulturen Der Welt (ベルリン)、Museum of Contemporary Art Leipzig(ライプツィヒ)。

お申込み

定員に達しましたので、お申し込み受付を終了いたしました。ありがとうございました。

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主催:NPO法人アート&ソサイエティ研究センター

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