【オープニング記念講演】
ペドロ・レイエス「アートと武装解除:《銃をシャベルに》の背景」

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本展に出品されている《銃をシャベルに》は、2008年から継続するSEAの代表的プロジェクトのひとつ。メキシコ出身のレイエスは、麻薬取引の拠点で発砲事件の絶えない同国の街クリアカンで、市民から銃を回収し、集まった銃を熔解してシャベルをつくり、世界各地で植樹と展示を行ってきた。「自分にとってアートとは本質的にネガティブなものをポジティブなものに変える方法を見つけることであり、社会や人々の意識を変えるような作品を作りたい」と語るように、レクチャーでは、アートの力で武器のない社会をめざすレイエスの思想や近年の活動をきく。トランプ大統領の就任で揺れる国際社会への言及も注目。

【オープニング記念講演】ペドロ・レイエス「アートと武装解除:《銃をシャベルに》の背景」
Special Lecture – Pedro Reyes “Art and Disarmament”
2月18日(土)14:00〜16:00
会場   アーツ千代田3331 (1階 ギャラリーB)
定員   20名(先着順 事前申し込み不要) ※通訳付き|通訳:池田哲
参加費  無料(メインギャラリーの展覧会を鑑賞される方は、入場券が必要です)

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子どもたちによるヘアカット −Haircuts by Children−

Photo by John Lauener

Photo by John Lauener

10〜14歳の子どもたちが、あなたの髪をクリエイティブにカットします!  
参加者募集中



《子どもたちによるヘアカット(Haircuts by Children)》は、カナダのアート&リサーチ集団「ママリアン・ダイビング・リフレックス」が企画し、世界各地で地域の学校や団体とコラボレーションしながら行っている、その名のとおりのプロジェクトです。
10歳から14歳の子どもたちが、プロの美容師の指導で、マネキンの長い髪を使い、髪の切り方やカーラリングの仕方などの技術や接客を研修し、その後本物の美容室を借りて、大人のお客様に無料のヘアカット・サービスをします。
そのねらいは、「子どもたちには美的・創造的な決定のできる個人としての責任と自信を持たせ、大人たちには、従来の大人と子どもの力関係が逆転した非日常的な体験により、子どもの能力を見直すきっかけを提供する」ことです。
2006年のトロントをスタートに、これまで北米、ヨーロッパ、オーストラリアの35都市で、主に地域の芸術祭のプログラムとして実施されてきました。
今回、アート&ソサイエティ研究センターの主催で開催する「ソーシャリー・エンゲイジド・アート展」(2/18~3/5、アーツ千代田3331)の一プロジェクトとして、カナダからアーティストを招聘し、アジアで初めて東京で実施。東京ビューティーアート専門学校(文京区)で研修を受けた「東京未来大学こどもみらい園、みらいフリースクール」(足立区)で学ぶ子どもたちを中心に、同校の1階に新しくオープンするヘアサロンを「キッズ美容室」にして、お客様を迎えます。

子どもたちがプロの美容師による5回のワークショップでカット技術や接客方法を学び、最後の本番には大人の髪をカットするという、ユニークかつ、刺激的なプロジェクトに参加する子どもたちと、お客様を募集します!
美容師となった子どもたちによって、これまでに出会えなかった素敵な髪型に出会えるかもしれません。大人と子どもの立場逆転プロジェクト。日常では味わえない新たな発見と感動に満ちたアート体験を是非、お楽しみ下さい!

募集内容:大人のカットモデル

実施日:2月26日(日) 
時 間:12:00から30分刻みで予約受付、最終予約15:30
場 所:東京ビューティーアート専門学校1階サロン(東京都文京区本郷3丁目37−8)
地下鉄丸の内線「本郷三丁目駅」より徒歩4分
都営大江戸線「本郷三丁目駅」5番出口より徒歩3分
募集数:30名(先着順)
参加費:無料

募集内容:子どもの美容師

対象年齢:10歳〜12歳
募集数:10名(先着順)
参加費:無料

WSスケジュール
全日程に参加していただくことが基本ですが、少なくとも3回、ヘアカット研修にご参加ください

場 所:東京ビューティーアート専門学校(東京都文京区本郷3丁目37−8)
地下鉄丸の内線「本郷三丁目駅」より徒歩4分
都営大江戸線「本郷三丁目駅」5番出口より徒歩3分

申し込み/お問い合わせ

特定非営利活動法人アート&ソサイエティ研究センター宛にemailにてご予約下さい。
email:info@art-society.com
大人のカットモデル
件名に「ヘアカット予約」 本文に以下を明記してください。
①お名前 
②ご住所 
③ご年齢 
④ご希望の時間(第一希望:      第二希望:      )
⑤当日の連絡先電話番号/メールアドレス
受付次第、予約票と免責事項同意書をお送りいたします。

子どもの美容師
保護者の方がお申し込みください。
件名に「ヘアカット子ども美容師」 本文に以下を明記してください。
①保護者の方とお子さんのお名前 
②ご住所 
③お子さんの年齢 
④連絡先電話番号/メールアドレス

[主催]NPO法人アート&ソサイエティ研究センター  
[共催]Wonder Art Production
[協力]学校法人三幸学園(東京未来大学こどもみらい園/みらいフリースクール、東京ビューティーアート専門学校)
[助成]アーツカウンシル東京        
[後援]カナダ大使館

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S.O.S.レポート「オルタナティブ・スペースが還るとき」

ツアー当日、出発場所となっていたアートラボはしもとではS.O.S.のメンバーによる関連企画「SOMETHINKS Planning by ARTISTS」展が開催されていた。

ツアー当日、出発場所となっていたアートラボはしもとではS.O.S.のメンバーによる関連企画「SOMETHINKS」展が開催されていた。


「オルタナティブ・スペース」という言葉をあちこちで聞くようになって久しい。一見すると定義がし難いように見えるが、例えば千代田アーツ3331のように、ひとつの場を展示スペースとしてはもちろんのこと、講演会やワークショップ、そしてオフィスや地域住民の集会所など、表現活動に派生した様々なアクティビティを行う場と考えて良さそうだ。
 今日、このようなオルタナティブ―すなわち多様な芸術表現を受け入れるための場は、アーティストのみならず市民をも巻き込んで、「アート」の既成概念を拡張する土壌となりつつある。見る/見られる者、表現する者/それを支える者といったあらゆる境界を統合しつつ、時には祭事的な色を湛えながら、オルタナティブ・スペースは開かれた場として芸術と一体化しているのである。
 言うまでもないことだが、表現の場をめぐる格闘は20世紀の芸術を語るうえで重要な位置を占めてきた。戦後、物理的・制度的制限のあるホワイト・キューブを踏み越えたアーティストたちが新たな表現の場を模索し、そのムーヴメント自体が社会やコミュニティを生成する役割を担ってきた。例えば、2000年代初頭から日本各地で開催されるようになったアートフェスティバルという形式は、その系譜を受け継ぐムーヴメントと言ってもいいだろう。とある場を舞台に、作品を介して人と人が出会い、関係性を構築する。作品は一連のプロジェクトの仲介役としての役割を果たし、作品鑑賞を含めた「その場での体験」そのものに価値が見いだされる。ニュートラルかつ“鑑賞体験の純粋性”1を志向したホワイト・キューブから、オルタナティブあるいはサイトスペシフィックな場、そしてそれをもとにしたヒト・モノ・コト間の関係性の構築へ————。このような変遷を踏まえて、以下改めてアートと場の関係性について考えてみたい。というのも、先日伺った相模原のプロジェクトが、この文脈において新たな表現の場の「見方」を示唆しているように思われるからである。
 SUPER OPEN STUDIO(通称S.O.S.)は、神奈川県北部の相模原で活動するアーティストのアトリエを一般に公開するプロジェクトとして、2013年にスタートした。その制作から展示に至るまでの包括的な活動を作り手自らが組織するムーヴメントとして注目を集めている。アーティストの制作現場における展示というと、例えばヤン・フートが1986年に行った「シャンブル・ダミ(Chambres d’Amis:友人の部屋)展」が挙げられるだろう。ベルギーのゲント市の家々を舞台として、フートと面識のある国際的なアーティスト51人がそれぞれの家で制作・展示を行った画期的なキューレーションである。期せずしてこの展覧会は地元アーティスト主催の展覧会を誘発する効果を生み、オルタナティブ・スペースの代表例として知られることとなった。言わばキュレーターがアーティストの自主展覧会の起爆剤としての役割を担ったわけである。
 一方、S.O.S.は相模原に拠点を持ったアーティストが、日頃制作の行われている“実際の”アトリエ(S.O.S.ではスタジオと呼んでいる)を舞台に、キュレーターではなく“彼ら自身の手によって”企画・運営が組織されているという点で、前者とは一線を画している。昨今はTAV GARELLY2やART TRACE GARELLY3など、若手アーティストがひとつの場を基盤として活動するオルタナティブ・スペースが増加しているが、S.O.S.もその一例と言えるだろう。どれも展示活動に派生したアクティビティを、資金調達・運営手法の確立等によって実現可能にしている先例である(左記の過程は、アーティストが自律し、その表現の独立性を保持するためには欠かせないことは言及するまでもない)。
 今回、秋季に開催された「スタジオビジット・ツアー」に参加し、計9か所のスタジオを巡った。インターネットで応募した参加者が貸し切りバスに乗って、1日をかけ各スタジオを巡るというプロジェクトだ。今年度S.O.S.に参加しているアトリエは23組、アーティスト数は述べ110人を越える。相模原市の事業として運営されていた2年間を経て、S.O.S.は2015年からアーティストによって組織された団体「Super Open Studio NETWORK」がセルフオーガナイズしている。ツアー参加者は、美術大学に通う大学生、キュレーター、美術愛好者等で、なかにはアメリカのアートフェアから来たという関係者もおり、実に幅広い。貸し切りバス車内の程よい緊張感は、コーディネーターの久野さん(作家であり、「studio kelcova」のメンバー)のお話を聞くうちに和気藹々とした雰囲気に変わり、ツアーは終始和やかなムードで進行した。

 相模原は政令指定都市として県内で第3位の人口を有し4、東京都南部との県境に位置するベッドタウンである。関東有数の米軍施設拠点・工場地帯として、また多摩美術大学、東京造形大学、女子美術大学、そして桜美林大学が群立する文教地区としての顔を持ち合わせるこのエリアは、3,40代がその人口の基盤を占める5。その一成員であるS.O.S.のアーティストは、先述した大学の卒業生が多く、それに派生したコミュニティを形成しているようだ。彼らは閉鎖された工場の建物などをスタジオとして再利用し、制作を継続している。衣食住を共にするところもあれば、制作のみ、作品の収蔵庫として使用する人もいるが、ビジネスライクな関係というよりは、たまに食事を共にする友人のような(もちろん家族のようなところもあった)、程よい距離感が構築されているように見えた。

セクシュアリティをテーマにした長尾郁明氏の作品(TANA Studio にて)。ポルノビデオの女性器のイメージをグリッドに還元している。

セクシュアリティをテーマにした長尾郁明氏の作品(TANA Studio にて)。ポルノビデオの女性器のイメージをグリッドに還元している。


 久しぶりに友人の家を訪ねるような気軽さでスタジオに案内されると、アーティストが茶菓子を用意してにこやかに出迎えてくれた。或いは、こちらに脇目も振らず制作に熱中するアーティストの横を、「目撃者」として通り過ぎる時もあった。総じて言えるのは、画廊や展覧会を見に行く時のような、「見る者」と「見られる者」という明快な境界線がないということである。或いは、非日常としてのキューブのなかで、「作家」や「作品」と対峙する時のような、どこか“特別な”演出も一切無い。彼らはただ「作品を作る人」として、そこで出迎えてくれる。メンバー同士では普段どんなことを話すのか、建物を改装した時のハプニングや、近所の人が差し入れを持ってきてくれたこと、買い出しが少し不便なこと、そしてその延長線上で制作に繋がる自分のエピソードや、作品に込めた思いが紡がれていく。驚くほど自然に、隣人としてのアーティストの本音を聞くことができるのだ。お互いが話し、耳を傾け合うことで、一人ひとりの作家と対等な距離感でコミュニケーションをとることができる。もちろん先述したように、関係者も来ているので、この機会を機に自分を売り込むこともできる。拠点は相模原としつつ、銀座などのギャラリーで発表をする者も当然いる。つまり、あくまで拠点を相模原に置くことのみが共有されているコミュニティなのである。S.O.S.の代表である山根一晃氏はステイトメントのなかで以下のように述べている。「様々なアーティストが異なる目的のもとに集い、同じような風景の下、同じような食堂でご飯を食べる。そして、この相模原という場所をハブとして、各々がめざすものの為にそれぞれが自らの意思と責任のもと動いていく」。6このように、スタジオという場を起点としたメンバー同士のゆるやかで独立した個人からなる連係が、また新たなアトリエ同士の連係を生み、それが地域住民との共同体へと円環状に波及しているのだ。
 当たり前のことのようでいて、とりわけ日本の社会では、このようなフラットな関係性のなかでアーティストと対峙することは難しかったのではないだろうか。昨今東京藝大の“特殊性”について取り上げた本が話題となったように、アーティストをどこか別世界の存在として、才能や独創性という言葉で区別してしまう傾向は、未だ確かに存在する。昨今のアートフェスティバルも、地域の持つ自然や建造物、温かな人間関係等とアートの共存を目標とする傾向にあるが、そこに展示される作品は“地域の魅力を引き出すことを目的としたアート”であることが多い。それらが良いか悪いかはさておき、あるテーマをもとに輸入されたキュレーション・プロジェクトであることには変わりない。その点、S.O.S.は、相模原という場を基盤として、まずアーティストがそこに拠点を置くことから始まっている。スタジオを構え、地域の人々と隣人として交流し、生活する延長線上に作品制作がある。アウトリーチの結果としてではなく、自然発生的なエンゲージメントの結果として、アートが緩やかに内在する共同体が形成されつつある。
「pimp studio」にて。自動車修理工場を改装したスタジオで、現在11人のメンバーが集う。

「pimp studio」にて。自動車修理工場を改装したスタジオで、現在11人のメンバーが集う。

 日本のアートプロジェクトは現在、2020年のオリンピックに向け発展の途にある。それは同時に、高齢化に伴う諸地域の過疎化、地方産業の衰退、あらゆる文化施設予算の縮小等、山積する問題の切り札としてのアートが推奨されていることを意味する。官民恊働や国際規模でのプロジェクトは、様々なアーティストを奮起させ上述した危機の打開策となる可能性を持つだろう。しかしその一方で、近現代で議論されてきた先導̶追従の垂直的な構図をなぞる危険を孕んでいることは、既に論じられている通りである。S.O.S.は、先述したステイトメントのなかで、彼ら自身の活動を「アートという場のインフラ整備」だと語っている。明確なオピニオンのもとに集った集団でもなければ、地域おこしのためのプロジェクトでもない。ただひたすらに、異なるアジェンダを持ったアーティストがひとつの場に共存し、静かに、しかし着実に相互関係を構築しているのだ。元来共同体にとって、土地は彼らの“包括的な基盤”7であり、根ざす場なしにその継承は困難であった。土地を拠点とした生産活動を営み、その上で個人としての活動をも並行させる共同体は、中長期的なアートの“インフラ整備”を遂行させる上で重要なムーヴメントとなり得るだろう。その意味において、今日における表現の「場」との関わり方は共同体の命脈を左右する重要なファクターである。大地が肥沃に還るその時こそが、時代の起点となるのではないだろうか。
(文:高橋ひかり)



1 ホワイト・キューブ 現代美術用語辞典ver.2.0 http://artscape.jp/artword/index.php/ホワイト・キューブ
2 専属キュレーターがそれぞれのキュレーションによる展覧会を行うギャラリーとして2014年に始動。展示スペースのほかに、ワークショップやイベント等を行うLAB SPACEを有する。http://tavgallery.com
3 NPO「ART TRACE」を母体とした、両国にスペースを持つアーティストラン・ギャラリー。武蔵野美術大学OBOGの主要メンバーを主軸に、期ごとに参加メンバーを公募、展覧会を主に講演会やワークショップなども行われる。同母体の関連事業としては林道郎著「絵画は二度死ぬ、あるいは死なない」シリーズを出版するART TRACE PRESSなどがある。http://www.gallery.arttrace.org
4 神奈川県の人口と世帯 神奈川県ホームページ…http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f10748/
5 平成27年1月1日現在。…http://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/toukei/20998/jinko/nenrei/index.html
6 『SOSBOOK 2016』, p4
7 大塚久雄著『共同体の基礎理論』岩波書店,2000年, p12

高橋 ひかり(Hikari Takahashi)
1995年生まれ。神奈川県出身。武蔵野美術大学芸術文化学科在籍。2014年より絵画制作活動を開始、アーティストランギャラリー・ART TRACE GALLERYにおける個展等7回の出展を経て現在 に至る。アートムーヴメントにおける共同体の自律性・持続性に興味を持ち研究をすすめる。

 

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「つながるえほん」ワークショップ その後

講師に榎元久宰さんをお迎えして、第13回お茶の水アートピクニックの関連イベントとして開催した、みんなで一冊の絵本を作る「つながるえほん」ワークショップは、その後の展示を含めて無事にひと段落となりました。

<ワークショップ当日>

講師の榎元久宰さんよりイントロダクション

講師の榎元久宰さんよりイントロダクション


開催日時:2016年10月8日(土)
 午前の部 10:00-12:00
 午後の部 13:30-15:30
開催場所:丸善お茶の水店前スペース

秋から冬へと移り変わるお茶の水の街をテーマに、参加者が一人一ページを作成。
どのページを担当するかテキストを選び、参考写真を元にイメージを膨らませ、色紙を選び、ハサミで切って、色鉛筆で描き込みをしたり、大人も子供も集中力を発揮して、2時間はあっという間に過ぎていきました。

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お天気が心配でしたが、午後は雨も上がり、満席に。アートピクニックの音楽が聞こえてくる中、思い思いに制作が進み、無事に終了となりました。

<その後>

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参加者の方へはそれぞれのページを榎元さんがポストカードにして下さり、後日、封筒に入れて郵送。

親子でご参加の方から嬉しいお礼のお返事もいただきました。(ありがとうございます!)

榎元さんによって製本され完成した大きな絵本作品
(A3サイズ2冊)は丸善お茶の水店の一階
児童書コーナーのスペースをお借りして展示しました。
展示期間:2016年10月22日(土)-11月5日(土)
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午前の部と午後の部、同じテキストと素材を元に制作されたわけですが、全く違った2冊となったことも面白かったです。どのページも個性的で味わい深く、にもかかわらず自然と次のページへとつながっていました。

書店を訪れた多くの方にもページをめくって見ていただけたようで、このワークショップの”つながる”に込めたねらいに届いたのではないかと思っています。

丸善お茶の水店の細川店長と榎元さん

丸善お茶の水店の細川店長と榎元さん

そしてさらに、各方面より好評だったポストカードが丸善お茶の水店の一階児童書コーナー付近にあるボードに展示されることになりました。
12/21に設置を終え、来年2017年1月20日ごろまで約1ヶ月の予定で展示されています。書店を訪れる方々と、このワークショップからのやわらかなつながりはこの先もしばらく続きます。

講師の榎元久宰さん、お茶の水アートピクニック関係者の皆様、丸善お茶の水店様、参加者の皆様、足をお運び下さった皆様、
ありがとうございました。

絵本のテキスト(by Hisatada Enomoto)

長いかげがのびていきます
川の水もつめたくなりました
虫たちは土にもぐります
葉っぱがきいろくなります
空が赤くなりました
電車が駅につきます
あったかいコートをきます
夜がはやくやってきます
本屋さんにもあかりがつきました
みんな家にかえります
坂の街はゆっくりと冬になります

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大人の寄り道ワークショップ—自分のロゴをD.I.Y—第二弾を終えて

「自分」を表現する手法のひとつとして、オリジナルロゴを制作するワークショップの第二弾を9月29日に開催しました。

プロジェクト名:大人の寄り道ワークショップ—自分のロゴをD.I.Y—第二弾
アーティスト:志喜屋徹
ワークショップ:2016年9月29日
開催場所:amu

3ヶ月前に開催した第一弾では全二日だった日程を、今回は一日に凝縮しての開催となりました。その成果か、参加申込者は定員を超える人数となり、自分を表すオリジナルロゴへの関心の高さを伺い知ることができました。
講師は前回に引き続き、造形アーティストの志喜屋氏。まずはロゴについての基礎知識から学びます。ロゴに隠されたちょっとした秘話などを交えながら、分かりやすくロゴタイプとシンボルマークについて解説。ロゴにまつわる興味深い内容に、参加者は時折感嘆の声を漏らし、熱心にメモをとっていました。

講師によるイントロダクション。ロゴタイプとシンボルマークについての事例紹介、自分ロゴの考え方について解説。

講師によるイントロダクション。ロゴタイプとシンボルマークについての事例紹介、自分ロゴの考え方について解説。

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一日コースとなった今回のワークショップでは『手を動かしながら、右脳を働かせ、豊かな発想へと導く』プロセスを重視しました。
1本のペンから何が生み出せるのか。まずは方眼紙いっぱいに自分の名前を書くことから始めます。簡単なようで、マーカーを使い慣れていない人には、書き慣れているはずの自分の名前を書くのも一苦労です。
漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字を角文字、丸文字で表現。どんどん手を動かしていくうちに、マーカーにも慣れ、ペンが走ります。描いてみて初めて見えてくるもの。自分の名前の中に隠された『形』が浮かび上がってきたらそれを手掛かりにアイディアを導き出します。講師からもデザインのポイントやアイディアのヒントをもらい、自分ロゴが徐々に形になっていきます。

まずは自分の名前を書いてみることから。書き出した名前を解体したり重ねたり、オリジナルの形を探す。

まずは自分の名前を書いてみることから。書き出した名前を解体したり重ねたり、オリジナルの形を探す。

デザインなど全く関心のない初心者の方でも、自分の名前を書き出していくうちに、太さや長さ、大きさや角度などちょっとした変化から自由に書体を作り出せる「手を動かすデザイン」の醍醐味を体感できたのではないでしょうか。
また、いかに自分のオリジナリティーをその中に表現するか。第一弾のワークショップでは、『自分の好きなモノ、コト』をロゴに加える手段や方法についても詳しく解説しましたが、今回はあまり触れなかったにもかかわらず、この短い時間内に自分のバックグラウンドやパーソナリティーなどを加味したデザインに仕上げた参加者が数名いたことには、講師共々大変驚きました。

講師より完成したロゴマークの総評。

講師より完成したロゴマークの総評。

自分の名前に向き合うことから始めた今回のワークショップでしたが、最後には、参加者全員が唯一無二の『自分ロゴ』を完成することができました。手を動かすことの楽しさ、そして無から作り出した文字を自由に操り、意味を持たせ、ひとつのロゴを完成するまでの過程。ここで培った柔軟な発想力が他の場面でも気づきや変容のきっかけとなれば嬉しく思います。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

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「イカロスプロジェクト」 パリ郊外留置所受刑者との交流

La maison centrale de poissy

La maison centrale de poissy


イカロスとは、父、名工匠ダイダロスの作った蝋で固めた鳥の翼によって空を飛び、迷宮(ラビリンス)からの脱獄に成功したものの、一緒に飛び立った父の忠告を聞かず、太陽に近づきすぎて蝋が溶けて墜死したギリシャ神話の人物です。

昨今の過剰とも思える資本主義と急速なグローバル化変遷の中で、イカロスの問いかける意味、迷宮(ラビリンス)の意味する事はあたかも現在の世界動向を象徴するようで、また、目の前の共同体の中にもそれが存在するがの如くに思えます。

2015年1月、「イカロス」と命名された受刑者とのプロジェクトは、フランス人作家ジュリー・ラマジュ(Julie Ramage)と共に始めました。
彼女はパリ郊外ポワシー刑務所での講師をパリ第7大学人文学社会学リサーチの一環として始めたばかりでした。ジェンダー問題を通し、傷や痕を彷彿させる写真作品を発表していた彼女は、私が行ったパリでの展覧会の出会いから、作家間での共通認識を通して交流していました。
私は、版画における複製品としての役割を消費文化というコンテクストからとらえ、社会と記憶の関わりを考えて活動していました。2014年秋、そんな活動に興味をもったラマジュは私に共同製作を提案してきたのです。

彼女はこの受刑者とのイカロスプロジェクト制作にあたり、アントナン・アルトーの作品を通して、人間や社会における、”傷”、”痕”、”記憶”を問い、またミッシェルフーコーの文献よりライティングワークの概念を提起し、肉体的、精神的、規律と強さ、客観的観察と主観的知覚の混合を通して、社会に問題提示を試みようと投げかけました。そして、この講義を作品として刑務所内と外で発表する事でソーシャリー・エンゲイジド・アートを試みようと考えていました。
留置所の参加者は十数名で各々のテーマをもとにコラージュや、詩、デッサンを提出しました。

私は彼らの作品を銅版画の特製を生かし、厳密にトレースする事で作品のオリジナリティーをフィルタリングし、版に刻まれる“傷”や“痕”、思想を記憶媒体の一つの出来事として複製化出来るのではと提案し、また受刑者本人の作品と特定されない方法で、外部とコミュニケーションする効果を見いだせるのではないかと提案しました。

アトリエでの版画製作過程

アトリエでの版画製作過程


このプロジェクトに参加する前提で、自らに問わなければならなかった事の一つに、移民としてフランスに生きる自分の所在でした。そして現実と非現実を横断するシャーマニズムのような“業”的なものを思い描きました。また、日本の裁判による死刑制度とヨーロッパの終身刑制度を通して”近代社会の共同体と倫理観とは?”との視点を思考する機会でなければと思いました。

受刑者達が刑を執行されている保護期間において、更生し再度社会活動を営む為には社会的規範を学ぶ経験と教育が必要とされます。
ただ、昨今のフランスの社会状況を考慮しても受刑者の70%弱(多くがアフリカ、マグレブ系によるイスラム教徒という事です。)が移民出身であり、その問題から来る差別感覚、貧困化、教育の行き届かない現実が犯罪への温床を生み出すとみなされていました。ひいてはフランスのテロ活動を起こしたと言えるイスラム原理主義者は、刑務所内で偏ったコーランの解釈を学び、改宗されていったという報告もなされています。
(まさにこの共同プロジェクトの制作中、アトリエから2ブロック離れた場所でシャルリーエブド襲撃事件は起きました。)

共同作業の中で特に意識した事は、受刑者の身元が特定されない事、そして全ての表現イメージは刑務所の秩序が失われない範囲に限り管理され、刑務所を司る法務局の認可を受ける事でした。一般的に自由であるはずの芸術的表現において、管理下の中で表現を考える緊張感は、とても興味深く貴重な体験でした。

2016年1月、パリ第7大学敷地内にあるベトンサロン(Bétonsalon Centre d’art et de recherché)にてイカロスプロジェクトを発表する機会が訪れました。当日は大学教授そして生徒達を含めて一般の来場もあり、作品を前に多くの意見交換を持てたのではと感じています。
ただこの展示には多方面からの問題提示をしつつも、筆跡心理学(graphology)的見地、災害心理学(désastre)、現在の社会構造や、そこから排除され、再度社会の中へ帰還する法治国家的義務を体現し考察する機会を意図したものだけではありませんでした。
何よりも体験とその経過で生じた物質(substance)を一般社会に投げかけ、そして、そこへの思考過程を共有し、人間と社会の成熟を求める事こそ、社会とアートが切り離せない関係を持っている証とされるのです。

Bétonsalon-centre d'art et de rechercheでの展示会風景

Bétonsalon-centre d’art et de rechercheでの展示会風景


ベトンサロンで発表した作品は、2016年3月、刑務所の中へとステージを変え、展覧会の準備を始める事になります。まずは身分証明書の提出と、留置所へ搬入する全てのリストを事前に提出する事から始まりました。
展示会当日、刑務所敷地内へアクセスするにあたり、8メートルはある高い壁の関係者専用鋼鉄扉が開門され、緊張と好奇心の中で準備を始めました。刑務所の中へアクセスするには、搬入物とそのリストの照らし合わせ、金銭、通信物の厳重なチェック、数回に渡るセキュリティ刑務官の監視の下、錠前の開かれた鉄柵を通過します。私達に準備された場所は、思い描いていた視聴覚室のような一室ではなく、留置所の体育館でありとても広い特殊な環境にありました。

当日、イカロスプロジェクトに参加した受刑者は外部から3人までの身内を招き入れる事が出来、また、この企画に携わった大学側の生徒も十数名参加する事が許可されていましたので、総勢70人弱が参加する事になっていたのです。全ての設置準備を終え、数人の監視員が見守る中、体育館入り口から続々人が現れるのですが、全員が私服姿だったため誰が受刑者なのか最後まで見分けがつきませんでした。
ワークショップが始まるとすぐに、一人の男性が微笑みながら私に近寄り話しかけました。
「君が版画を作った人だね、前々から思い描いていた人で、会いたかった。」
日本人が一人だったため、数人が敬愛の目と珍しさで声をかけてくれました。また、当日はその街のボランティア達が手作りのケーキ、ジュース、コーヒーの差し入れを持ってきてくれ、交流に相応しい和やかな場を提供してくれました。数時間によるこのワークショップでは様々な外部市民、受刑囚、監視員との交流がありました。

版画の原盤を貼付けた鉄の本とトレースした痕の残るカーボン紙の標本オブジェ

版画の原盤を貼付けた鉄の本と トレースした痕の残るカーボン紙の標本オブジェ


特に私にとって印象深かった事は、今でも解読する事が出来ないアラビア風文字で書かれたフランス語の詩を一人の受刑者らしき人から頂いた事でした。
「これは、日本の奈良の大仏を想い書いた物だ。君に渡す為に持って来た。」
数十枚に重ねられたカラフルな A4サイズの紙の中から、一枚を引き抜き私に手渡してくれました。その受刑者は毎日のように詩を書き残すことで、日々満たされているように私には写りました。

このプロジェクトを通して感じた事の一つに、歴史、人、記憶とは伝え、伝わる事で存在し、アートも技術もコミニュ二ケーションをとる事で存在しえるということ。そして、問い続ける事こそ、存在の意義と責任なのではないでしょうか。

受刑者とのコラボレーションによる銅版画作品

受刑者とのコラボレーションによる銅版画作品

(文: 伊藤 英二郎)
Projet conçu et dirigé par Julie Ramage – Avec la collaboration de Eijiro Ito, graveur, Bruno Héloir-Sanchez, artisan métallier, Joffrey Guérin, graphiste, et des étudiants détenus de la Maison centrale de Poissy
Julie Ramage
Eijiro Ito
Bétonsalon-centre d’art et de recherche

伊藤 英二郎 (Eijiro Ito)
1971年岩手県一関市生まれ 。1995年渡仏。版画における複製品としての役割を消費文化というコンテクストからとらえ、社会と記憶の関わりを考えて活動。
現在は写真から得られたイメージを版へ落とし込み、そこへインクを刷り込む版画製作行程によって生み出されるマチエールに近い作品を制作の主としている。

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「つながるえほん」ワークショップ

もうすぐお茶の水アートピクニックの季節となりました。
今年はA&Sでは講師にグラフィックデザイナー/イラストレーターであり、ご自身で絵本の制作もされている榎元久宰(エノモトヒサタダ)さんをお招きし、「つながるえほん」ワークショップを開催します。
本の街、お茶の水の駅前にある本屋さんの前から一人ひとりが思い描く1ページがつながって、どんな物語となるでしょうか。
絵本が好きな方はもちろん、普段は絵本に触れる機会がない方も、絵を描くことに自信がない方も、紙を切ったり貼ったりしてページを作る内容ですのでぜひご参加下さい!

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フライヤー by Hisatada Enomoto
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概要

場 所:丸善お茶の水店の前スペース(屋外テント) *JRお茶の水駅聖橋口改札からすぐ アクセス
日 程:2016年10月8日土曜日(雨天開催)
時 間:1回目10:00〜12:00 / 2回目13:30〜15:30
対 象:小学生から大人まで
※ハサミなどの道具を使用しますので、低学年のお子様は保護者の方とご一緒にご参加下さい。
定 員:各回11人(申し込み順。定員に満たない場合は当日も受け付けいたします。)
参加費:無料

内 容:アーティストと一緒にみんなで一冊の絵本づくり
予めページにはお茶の水の街を連想する言葉が書かれています。
参加者はその中のどれか1ページを担当。大きさはA3サイズ。所用時間は1〜2時間。
講師のアドバイスを受けながら、自分のペースで作成、完成した方から終了。
後日、みんなのページを合わせて製本、完成した絵本は、駅前の書店 丸善お茶の水店で展示されます。
※自分の担当したページはポストカードにしてプレゼント!

主  催:お茶の水茗渓通り会
協  力:株式会社昌平不動産総合研究所 / レモン画翠 / 丸善 お茶の水店
企画運営:第13回お茶の水アートピクニック実行委員会 / NPO法人アート&ソサイエティ研究センター

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お申込み/お問合せ先

特定非営利活動法人アート&ソサイエティ研究センター
email:info@art-society.com
件名に「10/8ワークショップ
本文に①お名前②時間帯(1回目または2回目)を明記の上、Eメールにて上記アドレスへお申し込み下さい。

アーティスト プロフィール

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榎元久宰(エノモトヒサタダ)
Hisatada Enomoto
1993年 桑沢デザイン研究所卒
グラフィックデザイナー/イラストレーター
現在鎌倉在住。
絵本の個展・グループ展多数。数々のイラスト・デザインを手掛けている他、葉山芸術祭やギャラリーなど、各所で多数のワークショップも開催している。
2016年4月「らくがきワークブック」(株)リーバン発行
http://enog.jimdo.com
http://facebook.com/enoggg

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大人の寄り道ワークショップ ー 自分のロゴをD.I.Y(Vol.2)ー

6月に開催した自分のオリジナルロゴをつくるワークショップの第2弾を開催します。

ロゴといえば、一般的には組織や事業、店舗などに使われていますが、その既成概念を取り外し、個人やグループのためのオリジナルロゴマークを考案します。
今回のワークショップは「名前」をテーマに自分のオリジナル「ロゴ」をデザインします。自分の名前にじっくり向き合い、そこに隠された意味や形をプロのクリエイターと共に探ってみませんか?
柔軟な発想を持つことがますます重要となる現在、自身の中に眠るクリエイティビティを目覚めさせ、自分を表す「パーソナルなロゴマーク」作りが体験できるワークショップです。

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概要

場 所:amu
東京都渋谷区恵比寿西1-17-2
アクセス>http://www.a-m-u.jp/access/
日 程:2016年9月29日(木)
時 間:19:00〜21:30
講 師:志喜屋徹
定 員:14名
参加費: 2,000円(材料費込み)

内 容:自分のロゴをD.I.Y

ロゴの基本的な考え方や制作のプロセスについて解説後、ワークショップに入ります。名前を使ったオリジナルのロゴを講師の実演を参考ににどんどんスケッチしていきます。講師からのアドバイスをもらいながらロゴの完成へ。完成後は、講師から一人ひとりの作品へコメントが寄せられ、ロゴの展開法や活用法についても触れます。主 催:amu + 特定非営利活動法人アート&ソサイエティ研究センター

お申込み/お問い合せ先

amu(amuのウェブサイトよりお申込みください。)
東京都渋谷区恵比寿西1-17-2
tel: 03-5725-0145
email:info@art-society.com

アーティスト プロフィール

志喜屋

志喜屋 徹(Akira Shikiya)

兼業造形アーティスト 沖縄県生まれ1991年 沖縄県立芸術大学卒業 1993年 東京藝術大学大学院修士課程修了1996年 東京藝術大学大学院博士課程満期退学
広告会社電通でアート・ディレクターとしての仕事をしながら、六本木や横浜、香港、シンガポール、ロサンゼルスなどで展覧会や表現活動を行う。日常生活の中で価値のない消費物として扱われるモノたちを、ちょっと視点を変え、モノから機能性を消し、「モノが持っている別の能力」を発見することで、アートへと変貌させる。世の中の情報や常識とは関係なく、個人の内面にある「もともと知っている力」を発見出来れば、ありきたりな日常も、生き方も変化すると考えるアーティストであり、生活においての「プチ革命家」である。
http://akirashikiya.com/

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オルタナティブなアートスペースとは?

美術館やギャラリーといった“ホワイトキューブ”を脱し、新しい表現を育む機能を果たしているといえる「オルタナティブ・スペース」。運営主体や空間規模が多様であり、既存の倉庫やビル、家屋、学校などをリノベーションし、利活用しているケースが数多くみられます。それゆえ、ジャンルを超えた表現活動にも、自由で柔軟な対応が可能となり、実験的で先鋭的な表現のインキュベーション機能を担っているといえるでしょう。
今回のトークでは、米国の事例を歴史的に研究している登久希子氏と自身もオルタナティブ・スペースを運営している青木彬氏をお招きし、現代におけるオルタナティブ・スペースの可能性をお話しして頂きます。

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オルタナティブなアートスペースとは?[Case Study:米国と日本]
トーク
登 久希子(国立民族博物館・外来研究員)
青木 彬(インディペンデント・キュレーター)

2016年9月23日(金)19:00-20:30
会 場:アーツチヨダ3331 B105マルチスペース 
定 員:30名(先着順) 
参加費:無料(団体への寄付は任意)

【お申込み方法】
「氏名/所属/同伴者の人数を本文中に明記いただき、タイトルを「9/23トークイベント参加申し込み」として下記メールアドレスにお申し込みください。
Email: info@art-society.com

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SEAヒストリー研究会  日本におけるSEAを読み解く

SEAヒストリー
これまでのSEA研究会では、海外のSEAを中心に考察、議論をしてきましたが、今年は「SEAヒストリー研究会~日本におけるSEAを読み解く」を開催いたします。この研究会は、戦後の日本の美術の動向や社会状況の変化から国内におけるSEAの萌芽と展開を掘り起こし、読み解くことを目的とし、各回のプレゼンターがそれぞれ異なる視点からアプローチしていきます。

《開催スケジュール》第8回以降は決定次第、お知らせします。

第1回テーマ 「マッピング」(終了しました)

プレゼンター
工藤安代(アート&ソサイエティ研究センター代表)
日時
2016年2月26日(金)18:30-20:30
会場
アーツ千代田3331 2階 会議室
(東京都千代田区外神田6丁目11-14 3331 Arts Chiyoda)
定員
10名(先着順)
参加費
500円(資料込み・コーヒー付)

※実施報告をアップしました。
※SEAリサーチラボにレポート「第1回SEAヒストリー研究会に参加して」をアップしました。

第2回テーマ 「マッピング(後半)」(終了しました)

プレゼンター
清水裕子(アート&ソサイエティ研究センター副代表)
日時
2016年3月24日(木)18:30-20:30
会場
アーツ千代田3331 地下1階 B105室(2階 会議室から変更になりました)
(東京都千代田区外神田6丁目11-14 3331 Arts Chiyoda)
定員
10名(先着順)
参加費
500円(資料込み・コーヒー付)

※SEAリサーチラボにレポート「第2回SEAヒストリー研究会に参加して」をアップしました。

第3回テーマ 「1960年代、世界と日本の社会運動と文化状況」(終了しました)

プレゼンター
秋葉美知子(アート&ソサイエティ研究センター主席研究員)
日時
2016年4月22日(金)18:30-20:30
会場
アーツ千代田3331 1階 ラウンジ(会場が変更になりました)
(東京都千代田区外神田6丁目11-14 3331 Arts Chiyoda)
定員
10名(先着順)
参加費
500円(資料込み・コーヒー付)

※SEAリサーチラボにレポート「第3回SEAヒストリー研究会に参加して」をアップしました。

第4回テーマ 「1960年代:反芸術」(終了しました)

プレゼンター
工藤安代、嘉藤笑子
日時
2016年5月20日(金)18:30-20:30
会場
アーツ千代田3331内 B104室 
(東京都千代田区外神田6丁目11-14 3331 Arts Chiyoda)
定員
10名(先着順)
参加費
500円(資料込み・コーヒー付)

※SEAリサーチラボにレポート「第4回SEAヒストリー研究会に参加して」をアップしました。

第5回テーマ 「1970年代:東京ビエンナーレ『人間と物質』」(終了しました)

プレゼンター
嘉藤笑子、工藤安代

日時
2016年6月24日(金)18:30-20:30
会場
アーツ千代田3331内 B104室 
(東京都千代田区外神田6丁目11-14 3331 Arts Chiyoda)
定員
10名(先着順)
参加費
500円(資料込み・コーヒー付)

第6回テーマ 「コンセプチュアルアートと1970年代の芸術」(終了しました)

プレゼンター
ゲスト:上崎千

日時
2016年7月28日(木)18:30-20:30
会場
アーツ千代田3331内 B105室 
(東京都千代田区外神田6丁目11-14 3331 Arts Chiyoda)
定員
10名(先着順)
参加費
500円(資料込み・コーヒー付)

第7回テーマ 「80年代以降 現在まで」(終了しました)

プレゼンター
ゲスト:倉林 靖 (美術評論家)

日時
2016年9月8日(木)18:30-20:30
会場
アーツ千代田3331内 B105室 
(東京都千代田区外神田6丁目11-14 3331 Arts Chiyoda)
定員
10名(先着順)
参加費
500円(資料込み・コーヒー付)

お申し込み・お問い合わせ

メールに、氏名、住所、職業(所属)、申込み動機を記入のうえ、下記宛先までご送信ください。
email: info@art-society.com

〒101-0021 東京都千代田区外神田6丁目11-14 3331 Arts Chiyoda 311E
NPO法人 アート&ソサイエティ研究センター

ソーシャリー・エンゲイジド・アートのポータルサイトを開設

A&Sでは、ワーキンググループを設置してSEAの分野についてのポータルサイト構築を検討し、このたび新しいウェブサイト「SEA(エスイーエー)リサーチラボ」を開設しました。SEAに関する議論や評論の動向、世界のSEAプロジェクト、参考になるサイトや文献の紹介など、SEAの研究や実践に役立つ情報を提供していきます。またみなさんからの投稿や、SEAに関する情報提供も大歓迎です。是非サイトにアクセスしてみてください!

SEAリサーチラボロゴ

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