『ソーシャリー・エンゲイジド・アート展:社会を動かすアートの新潮流』
記録写真集(PDF版)

『ソーシャリー・エンゲイジド・アート展:社会を動かすアートの新潮流』記録写真集はアート&ソサイエティ研究センター主催により2017年2月に開催したソーシャリー・エンゲイジド・アート(Socially Engaged Art、以下SEA)展を記録したフォト・ドキュメンテーションです。展覧会開催に伴い実施したイベントやアーティスト、専門家によるトーク・セッションも収録しました。

本展覧会ではとくに3.11以降顕著となった、社会への関わりを強く意識した日本人アーティストの活動に注目し、アイ・ウェイウェイ、ペドロ・レイエス、パーク・フィクションなど海外の代表的な作家やプロジェクトを紹介しました。
また展覧会の期間中、アーティストが相互に交流、議論、発信する機会となるトーク・セッションや関連イベントも実施。
資料コーナーでは、本展に向けてはじめたSEAヒストリー研究会が、約1年にわたる調査研究の成果として作成した年表を掲示。展覧会の鑑賞者が内容を追加する仕組みを盛り込む「参加型年表」を実験的に試みました。
来場者数は展覧会の会期終了にむけて、右肩上がりに増加し、SEAに対する広い分野からの関心を集め、人々の意識や発想の変化をもたらそうとするアートの新たな形を紹介する重要な契機となりました。

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【SEAラウンドトーク】 卯城竜太(Chim↑Pom)
Vol.6 「道を拓く」



ソーシャリー・エンゲイジド・アート ラウンドトーク
アーティストは今、ソーシャリー・エンゲイジド・アートをいかに捉えているのか?
一線で活躍するアーティストによるトーク&ディスカッション・シリーズ

Vol.6 「道を拓く」 

2005年に結成されたアーティスト・コレクティブChim↑Pomの卯城竜太(うしろりゅうた)さんをゲストに迎えます。Chim↑Pomは、渋谷センター街で捕獲したネズミをピカチュウそっくりの剥製にした「スーパーラット」でデビューして以来、つねに現代という「状況」に反応し、独創的な手法で介入するプロジェクトを国内、海外で展開しています。最新作は「道」。国立台湾美術館で開催中のアジアン・アート・ビエンナーレ2017(2018/2/25まで)の出品作として、美術館の外の公道から館内に至る長さ200mのアスファルト道をインスタレーションしました。公道も国立美術館も公共の場ですが、それぞれに異なるルールがあります。Chim↑Pomの道は、公道とも国立美術館とも違う新たなパブリックスペースとして独自のレギュレーションを設定。それによって路上はさまざまなことが可能な場となり、パフォーマンスやプロテストやDJ、グラフィティなどが繰り広げられました。今回、卯城さんにはこのプロジェクトを中心に語っていただき、「道」をめぐって「パブリック」の意味を問い直します。

開催概要

日 時 2018年2月23日[金]19:00–21:00
会 場 上野・御徒町貸会議室 東京都台東区上野3-7-3 SDビル5階
(https://bmt-group.jp/kaigishitsu/ueno_okachimachi)
(前回と会場が異なりますのでご確認の上、ご来場ください)
定 員 20名(先着順) 
参加費 800円(コーヒー/資料代込)

ゲストプロフィール

Chim↑Pom[アーティスト集団]
卯城竜太・林靖高・エリイ・岡田将孝・稲岡求・水野俊紀が、2005年に東京で結成したアーティスト集団。時代のリアルを追究し、現代社会に全力で介入したメッセージの強い作品を次々と発表。世界中の展覧会に参加するだけでなく、自らもさまざまなプロジェクトを展開する。2015年アーティストランスペース「Garter」を東京にオープンし、同時代のさまざまな表現者たちの展覧会もキュレーションしている。また、東京電力福島第一原発事故による帰還困難区域内で、封鎖が解除されるまで「観に行くことができない」国際展「Don’t Follow the Wind」の発案とたちあげを行い、作家としても参加、同展は2015年3月11日にスタートした。以来、最近はさまざまな「ボーダー」をテーマにしたプロジェクトも展開しており、2017 年には、メキシコと アメリカの国境沿いで制作したプロジェクト「The other side」を発表。2015年、Prudential Eye AwardsでEmerging Artist of the Yearおよびデジタル・ビデオ部門の最優秀賞を受賞。
Chim↑Pom:http://chimpom.jp/

お申込み

下記のGoogleフォームよりお申込ください。
https://goo.gl/forms/e19Sve2LBDVdatqi2

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主催:NPO法人アート&ソサイエティ研究センター

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つながるえほんワークショップ-Vol.2終了

2017年10月7日(土)と8日(日)に開催した「つながるえほん-Vol.2」はお茶の水アートピクニックの賑わいの中、多くの方にご参加いただき、無事に終了しました。

会場風景

丸善お茶の水 絵本紹介コーナー

制作風景

どこかで見たことのある包装紙の柄が、参加者それぞれの発想の広がりによって色々な形に変化していました。

完成した作品の一部をご紹介します。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

講師の榎元さん、ご参加下さった皆さま、
丸善お茶の水店さま、お茶の水アートピクニック関係者の皆さま、
ありがとうございました!

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バルカン半島の要所にあるブルガリア
―その文化とアートについて―

ブルガリアと聞いて、何を思い浮かべるだろうか。
…まずはヨーグルトであろう。または、相撲の琴欧州関だろうか。
私も上記のようなイメージを持って2017年7月にブルガリアに来た。早いもので、もうすぐ半年が経とうとしているわけだが、今まで感じてきたリアルなブルガリアについて述べていきたいと思う。

―文化―

首都ソフィアで有名なビトシャストリート。奥に見えるのがビトシャ山。この山はソフィアのシンボルであり、街を歩いていると見ない日はない。


ブルガリアは自然豊かな国である。
ブルガリア人にとって、山や森は身近に存在するものであり、例えばことわざを見ると人と自然の関係性の近さがよく分かる。ここで一つ有名なことわざを紹介したいと思う。
「Сговорна дружина планина повдига」
(協力し合うグループは山をも持ち上げることができる)
それに伴って農業や酪農も盛んであり、ブルガリアの伝統的な料理には日本では見慣れない羊のチーズや野菜をふんだんに使った料理が多い。

また、ブルガリア人は踊ることが大好きである。みんなで集まって食事をしている時などにブルガリアの伝統的な曲が流れると、民族舞踊の「ホロ」が始まる。手を繋いで列をなし、音楽に合わせてステップを刻む。簡単なステップなので、私も何回か参加したことがあるが、どうも照れてしまう。

さらに、今ブルガリアは観光業に力を入れており、特に遺跡の発掘に力を入れている。
 
さて、ブルガリアはその地理的条件から、様々な異文化が混ざったところでもある。
それが顕著に表れているのが宗教ではないだろうか。
イスラム教のモスク、ブルガリア正教の教会「アレクサンダー・ネフスキー寺院」、ユダヤ教のシナゴークは徒歩15分圏内ところのにあり、多様性の尊重を感じる。
また、ブルガリア人の約80%がブルガリア正教会なわけだが、1988年に世界遺産に登録されたブルガリア正教の修道院「リラ修道院」は圧巻である。

イスラム教のモスク、ブルガリア正教の教会「アレクサンダー・ネフスキー寺院」、ユダヤ教のシナゴーク。


リラ修道院

―アート―

1.ブルガリアの歴史
まず、ブルガリアのアートについて述べる前に、ブルガリアの歴史について簡単に説明したい。

ブルガリアは、1946年ソビエト連邦の衛星国家になり、1989年一連の東欧革命によってブルガリアでも民主化運動が高まり、当時の国家元首であったジフコフ政権は退陣に追い込まれ、1990年「ブルガリア共和国」と国名を改め、社会主義国家から民主主義国家へと移行した。
この移行期は、社会主義時代よりも経済が悪化し、人々の生活は困窮していった。その後、徐々に建て直していき、ヨーロッパの中では貧国でありながらも、2007年にはEUへと加盟した。

2.アートの歴史
さて、この知識を踏まえた上で、ブルガリアのアートについて述べていきたいと思う。

1946年から1990年までの社会主義時代を、ブルガリアのアート界にとって、孤立、停滞、抑圧の時代と考える人は多い。そんな中でも、民主化運動が起き始める少し前から、芸術家たちの中で社会主義に対する反抗と革新の動きが出始める。
そして、民主主義国家になった後は、国が事実上崩壊し生活が苦しいにも関わらず、ブルガリアのアーティストにとっては、自由を獲得しこれからブルガリアのアート界を変革していくという情熱に溢れていた。
その後、20世紀に入りインターネットなどのメディアの発達やEUの加盟により、ブルガリアのアート界はよりグローバルになっていく。と同時に、より自由と豊かさを求めて、ブルガリアを出るアーティストも増えていった。

3.「XXL」と現在
さて、ブルガリアのアートについて語る上で、欠かせない存在は「XXL」というグループであろう。
このグループは、1994年から2003年まで活発に活動していた若いアーティスト集団である。彼らは、ブルガリアのアート界に新しい風を通し、革新的で、アート界だけでなく一般の人々にも大きな影響を与えた。
しかし、2003年にこのアーティストが籍を置いていたギャラリーXXLが、政治的な理由で閉鎖されると、何人かはブルガリアに残り、何人かはアメリカへと旅立っていった。

そして、現在2017年11月28日から2018年2月18日までThe National GalleryでXXLの展覧会「PAST AND PRESENT OF COUNTERCULTURE NARRATIVE」が行われている。

写真提供:Wikipedia


当時20代だった彼らも、現在は大半が50代になりつつある。
そんな彼らの昔の作品と現在の作品が展示されている。今回は、8人のアーティストの作品が展示されていたが、中でもHuben Tcherkelov(Huben
R.T)とGenadi Gatevの現在の作品を紹介したいと思う。
まずは、Huben Tcherkelov(Huben R.T)である。彼は、2000年からアメリカのニューヨークに移住し、現在までアメリカを拠点に活動している。2011年にはヴェネチア芸術祭のブルガリアパビリオンに作品が展示された。彼の最近の作品は、世界各国の紙幣を題材にしたものが多い。2017年のインタビューの中でこのように答えている。
「私は、国のアイデンティティーと力を伝えるものとしての、通貨が持つ価値を見出そうとしています。国と通貨は一体のものだと考えています。現在、ビットコインなどの仮想通貨が登場し、金融の世界は変わりつつあります。そんな中で、通貨によって確立された国のアイデンティティーは将来どのように表されるのか、また仮想通貨が紙幣に取って代わった時、私達はどのように国のアイデンティティーを確立していくのか、私は疑問に思います」

2015年に制作された「10 Euro」

2014年に流通開始となった10ユーロの新紙幣が題材になっておりこの紙幣は傾けると、シルバーのホログラム(見る角度によって像が浮かぶ図柄)によって見えなかった、エウロペ(Europaの名前の由来になった人物)の肖像画が見える。
この作品を見ながら、ユーロを採用している多くのEU加盟国は、国としてのアイデンティティーを表わすものを失ってしまったのか。それとも、新たにEUという一つの連帯のアイデンティティーを獲得することができたのか。紙幣という新たな点からアイデンティティーを考えるきっかけとなった。
次に、Genadi Gatevである。彼は、既に確立された文化、社会、政治的な規範に対して疑問を呈し、作品の中で日々の生活とそれらの規範の間に存在する対立について取り上げている。
現在ブルガリアに住んでおり、情報収集をしていると、彼がArosita galleryで2017年12月22日から2018年1月17日まで「Y-DNA Haplogroups」という個展を開くという情報を得たので、早速行ってきた。

今回の個展やThe National GalleryではY染色体ハプログループの色を題材にした作品が展示されている。

Genadi Gatev 本人

Genadi氏に今回の個展について聞いてみたところ「現在、国境線はもはや意味をなしていなく、国はY染色体ハプログループの色によってのみ表わされている。それによって、隠れていた国家の違い・社会的行動の違いがビジュアル化される。」と話していた。
今回取り上げたアーティストが、同時期にアイデンティティーをテーマにした作品を制作していたことが非常に興味深かった。

2018年7月まで留学生活。引き続きブルガリアのアートについて学んでいきたいと思う。
また学ぶだけでなく、日本人だからこそ気づくこと・できることを考え、少しでもブルガリアのアートに貢献することを目標に頑張っていきたい。

(文/写真:菊池弘美)



参考文献|Весела Кожарска 2018
「ВЪВЕДЕНИЕ В БЪЛГАРСКОТО СЪВРЕМЕННО ИЗКУСТОВО(1982-2015)」
「I am not an elitist artist」2012 EUROPOST

 
菊池 弘美(Kikuchi Hiromi)
創価大学経済学部3年。アートマネージメントに興味があり、2017年2月に開催された「ソーシャリー・エンゲイジド・アート展」にボランティアとして参加、また同年7月に創価大学で「Before I die I want to…」プロジェクトを実施。留学先では、現在Credo Bonum Galleryでインターンをしており、「挑戦」をモットーに精力的に活動中。

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【SEAラウンドトーク】 藤井光
Vol.5「SEAは可能か?」


ソーシャリー・エンゲイジド・アート ラウンドトーク
アーティストは今、ソーシャリー・エンゲイジド・アートをいかに捉えているのか?
一線で活躍するアーティストによるトーク&ディスカッション・シリーズ

Vol.5 「SEAは可能か?」 

今回のトークは、映像作品を中心に、人々の記憶の危うさや歴史の再解釈を試みる作品で知られる藤井光さんをお招きします。1903年に内国勧業博覧会で行われた「人間の展示」等に焦点を当てた映像インスタレーション『日本人を演じる』や、東京大空襲の犠牲者追悼祈念館の計画が政治的理由により実現しなかったことをテーマにした『爆撃の記録』、韓国の学生に戦時中の日本の軍隊や児童への教育の様子を演じることを依頼した『帝国の教育制度』 等について語って頂きます。
藤井さんの作品は映し出される人々と一定の距離を保ちながら独自の美的スタイルを生み出すことでも知られています。一方で、対象とする場所は政治化した場が多く、見る者に戸惑や居心地の悪さを感じさせ、自分たちを取り巻く社会や自らの立ち位置を再考することを促します。今回のトークでは参加者を募り、テーマに関する議論やワークショップを通して作品化していく手法や考え方、また、政治とアートとの関係性等を具体的に伺いSEAの可能性を探ります。

開催概要

日 時 2018年1月11日[木]18:30–20:30
会 場 TKP上野御徒町ビジネスセンター カンファレンスルーム9A (https://www.kashikaigishitsu.net/facilitys/bc-ueno-okachimachi/access/
定 員 20名(先着順) 
参加費 500円(コーヒー/資料代込)

ゲストプロフィール

藤井 光|Hikari Fujii
1976年東京都生まれ。美術家、映像作家。映像メディアを中心にアーカイブ資料などを取り上げ、人々の記憶や歴史の歪みを解きほぐすように関係性を再解釈した作品で知られる。作品形態は映像、ワークショップの実施、ドキュメンタリー映画の制作、演劇/映画作品の演出とテキストの執筆など。パリ第8大学美学・芸術第三期博士課程DEA卒業。近年では、『爆撃の記録』(東京都現代美術館『MOTアニュアル 2016 キセイノセイキ』展)、『帝国の教育制度』(森美術館『六本木クロッシング2016』展)を発表。監督作品にドキュメンタリー『プロジェクトFUKUSHIMA!』(プロジェクトFUKUSHIMA! オフィシャル映像記録実行委員会、2012年)、『ASAHIZA人間は、どこへ行く』(ASAHIZA製作委員会、2013年)、日産アートアワード2017でグランプリとなった『日本人を演じる』などがある。

お申込み

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主催:NPO法人アート&ソサイエティ研究センター

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【SEAラウンドトーク】 高山明
Vol.4「演劇と社会」


ソーシャリー・エンゲイジド・アート ラウンドトーク
アーティストは今、ソーシャリー・エンゲイジド・アートをいかに捉えているのか?
一線で活躍するアーティストによるトーク&ディスカッション・シリーズ

Vol.4 「演劇と社会」 

プロジェクトごとに形を変えて作られる創作ユニットPort Bの中心的存在として活動を続ける高山明さんをゲストに迎えます。都市空間で実施するインスタレーション、ツアー・パフォーマンス、社会実験的プロジェクト、言論イベント、観光ツアーなど、既存の演劇の枠組を超えた活動を展開しています。演劇界のみならず美術界からも大きな注目を集めた『完全避難マニュアル』や難民をテーマにしたドイツのムーゾントゥルムとのプロジェクト『ヨーロピアン・シンクベルト』など、本トークでは代表的プロジェクトを紹介しつつ、高山明さんが捉える社会とアートの関係性を様々な角度からディスカッションしていきます。

開催概要

日 時 2017年12月14日[木]18:30–20:30
会 場 TKP上野御徒町ビジネスセンター カンファレンスルーム9A (https://www.kashikaigishitsu.net/facilitys/bc-ueno-okachimachi/access/
定 員 20名(先着順) 
参加費 500円(コーヒー/資料代込)

ゲストプロフィール

高山 明|Akira Takayama
1969年生まれ。94年より渡欧し多数の舞台に関わりながら演出・戯曲執筆を行う。ドイツでの演劇活動の後に帰国し、2002年にPort B(ポルトビー)を結成。以後、現実の都市や社会に「演劇=客席」を拡張していく手法を用い、演劇を専門としない表現者たちとの共同作業を続ける。’13年には「シンクタンクPort観光リサーチセンター」を設立。異分野とのコラボレーション等、既存の演劇の枠組を超えた前衛的な作品を次々と発表している。
http://portb.net/

お申込み

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主催:NPO法人アート&ソサイエティ研究センター

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【SEAラウンドトーク】瀬尾夏美
「Vol.3土地の出来事を受け渡す(陸前高田から)」

SEAラウンドトーク

ソーシャリー・エンゲイジド・アート ラウンドトーク
アーティストは今、ソーシャリー・エンゲイジド・アートをいかに捉えているのか?
一線で活躍するアーティストによるトーク&ディスカッション・シリーズ

Vol.3
–土地の出来事を受け渡す(陸前高田から)–

大津波のあとの陸前高田に暮らしながら、そこにある風景や人々のことばを記述してきました。出会った人に聞かせてもらったお話を書き起こし、ご本人と話し合いながら声にしていただいて、そこから映像作品をつくりました。陸前高田でつくった展覧会を日本各地に巡回し、旅先で対話を重ねました。陸前高田で書いた物語をダンサーや俳優と読み込み、協働を通して作品を展開してきました。大津波のあと、その場所もその他の場所も日々めまぐるしく変化しています。そのような状況のなかで、進行形で記述を行いながら、同時代をともに生きる人たちに出来事を開いていくような試みを行っています。今回は、主に陸前高田から始まったさまざまな動きと、平行に進み始めている戦争体験の記述についてお話ししたいと思います。

開催概要

日 時 2017年11月17日[金]18:30–20:30
会 場 TKP上野御徒町ビジネスセンター ミーティングルーム9C (https://www.kashikaigishitsu.net/facilitys/bc-ueno-okachimachi/access/
定 員 15名(先着順) 
参加費 500円(コーヒー/資料代込)

ゲストプロフィール

瀬尾 夏美|Seo Natsumi[画家、作家]
1988年東京都生まれ。東京芸術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。土地の人びとのことばと風景の記録を考えながら、絵や文章をつくっている。2012年より、映像作家の小森はるかとともに岩手県陸前高田市に拠点を移す。以後、地元写真館に勤務しながら、まちを歩き、地域の中でワークショップや対話の場を運営。2015年仙台市で、土地との協同を通した記録活動を行う一般社団法人NOOK(のおく)を立ち上げる。主な展覧会に「クリテリオム91」(水戸芸術館、茨城、2015年)、「横浜トリエンナーレ2017」(横浜美術館・赤レンガ倉庫、神奈川、2017年)など。現在は小森とのユニットで、巡回展「波のした、土のうえ」「遠い火|山の終戦」を全国各地で開催している。http://komori-seo.main.jp/

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【SEAラウンドトーク】
「Vol.2 ポスト・スノーデン時代の映像表現」

SEAラウンドトーク

ソーシャリー・エンゲイジド・アート ラウンドトーク
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一線で活躍するアーティストによるトーク&ディスカッション・シリーズ

Vol.2
–ポスト・スノーデン時代の映像表現–

2013年6月に元CIA及びNSA職員のエドワード・スノーデンが香港から複数メディアを通じて暴露したNSAをはじめとする世界の大量監視の実態の波及は、国家や政府系組織と市民の間に更なる不信感を与える一方で、社会の中に様々な通信機器を通した監視されることに抗する為の表現を生み出し変容させてきました。山田はあらゆる国や地域で国家の侵略や統治にまつわる歴史的遺構を市民と共に占拠し、そこに設置された監視カメラの模擬的なハッキングや実質的なプレイス・ハッキングを通して、権力構造に向けられた表現の開発拠点を作り出す活動を継続しています。今回は別府、ロンドン、上海、三沢での活動を紹介しながら皆さんとの議論の中で現代の生き方としての映像表現について考えます。

開催概要

日 時 2017年10月27日[金]18:30–20:30
会 場 TKP上野御徒町ビジネスセンター ミーティングルーム9C (https://www.kashikaigishitsu.net/facilitys/bc-ueno-okachimachi/access/
定 員 15名(先着順) 
参加費 500円(コーヒー/資料代込)

ゲストプロフィール

山田 健二|Kenji Yamada [美術家、東京藝術大学 専門研究員]
1983年東京生まれ。2008年に東京藝術大学先端芸術表現科を卒業後、国内外の様々な滞在制作プログラムに参加しながら戦闘解除された土地、侵略/越境に関わる民俗的/歴史的遺構を市民と共に占拠する活動や、あらゆる視点から誤用する活動を通して時間や権力に対するより逆説的な表現の開発拠点を作り上げている。ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズ校卓越講師、東京藝術大学 卓越助教を歴任し現在東京藝術大学専門研究員。美術家として越後妻有アートトリエンナーレ(2009)や上海プロジェクト(2016)への国際展や美術館を拠点とした滞在制作のプログラムへの参加を通して、その社会に偏在する歴史と現代の間に起こる齟齬への表現としてのオルタナティブの実践や、他地域へ分配してゆく活動を行っている。

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主催:NPO法人アート&ソサイエティ研究センター

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|ヨコハマトリエンナーレ2017|
オラファー・エリアソン《Green light―アーティスティック・ワークショップ》


〈グリーンライト〉が形成する「we-ness(私たち感)」

1)《Green light―アーティスティック・ワークショップ》後の会場


1 社会に関わるアートの祭典 〜 ヨコハマトリエンナーレ2017 島と星座とガラパゴス 「接続」と「孤立」をテーマに、世界のいまを考える
 ヨコハマトリエンナーレ2017は、「島と星座とガラパゴス-接続と孤立」をテーマに、2017年8月から11月まで、横浜美術館、横浜赤レンガ倉庫1号館、横浜市開港記念会館を主会場として行われている。その運営は、一人のディレクターをおかず、三木あき子ら3人の共同ディレクションである。また、トリエンナーレの構想は、養老孟司、鷲田清一、リクリット・ティラヴァーニャ、スプツニ子!など、それぞれ異分野で日本を代表する知識人やアーティスト、海外のアートディレクターなど、7人の構想会議のメンバーによって行われている。会期前から会期中にかけて、様々なゲストを招いたトークセッションであるヨコハマラウンド等、たくさんのイベントが行われる。総じてこのトリエンナーレ自体が協働的な作業の成果であり、一つの焦点を結ばない多中心的で多義的な構造となっている。今、日本は毎年たくさんの国際展が行われる状況にあるが、日本における国際展の草分けとしてのヨコハマトリエンナーレは、単にアートの祭典ではなく、広く現在の日本の状況を反映し、そこでの様々な社会的課題を取り上げたものとなっている。特徴的なのは、横浜美術館のファサードを飾るアイ・ウェイウェイの難民の救命胴衣やゴムボートの作品が象徴するように、社会と関わるアートを前面に出していることである。

 横浜美術館館長でディレクターズの一人逢坂は、今回のトリエンナーレのキーワードとして、「孤立した人々をつなぐ」「伝統と現代をつなぐ」「横浜の歴史、世界の歴史を複数の視点で読み解く」「異文化の混交」「意外な接続」「国家、土地、所有、境界」「震災、福島、記憶」「個と集団」「個人史と接続」の九つをあげている。数多くの出品作品をそれらのキーワードで観ていくとよいだろう。

2) 展示室の様子

福島第一原発事故を扱ったDon’t follow the windや川久保ジョイ、東日本大震災を扱った畠山直哉や瀬尾夏美、戦争の歴史を扱ったワエル・シャウキー、ブルームバーグ&チャナリン等、興味深い作品は多数あるが、ここでは、オラファー・エリアソンの《Green light―アーティスティック・ワークショップ》を紹介する。ヨーロッパの難民問題を契機に2015年から構想されたこのプロジェクトは、2016年からウィーン、ヒューストン、ヴェネチアで行われている。横浜でも会期中に何度かワークショップが行われ、展示だけでなくその全体が今回のトリエンナーレの作品となる。

2 ワークショップとは
 この分野のパイオニアである中野によれば、「ワークショップ」という語は、もともと「仕事場、作業場」の意味であり、演劇や美術、まちづくりなどの分野で様々な実践が行われてきており、「講義など一方的な知識伝達のスタイルではなく、参加者が自ら参加・体験して共同で何かを学びあったり創り出したりする学びと創造のスタイル」であるとまとめている。そこでは、「参加」「体験」「グループ」がキーワードであり、参加者同士の相互作用や多様性の中で、双方向的、包括的に学習と創造が目指される。ワークショップは、教育におけるアクティブ・ラーニングの動向とも関連し、現在各方面で盛んに行われている。

3 《Green light―アーティスティック・ワークショップ》
 実際そこでは、何がおこなわれているだろうか。ウィーンやヴェネチアでは、難民の方がスタジオ・オラファー・エリアソンのスタッフや地元のボランティアとともに緑に輝くランプ〈グリーンライト〉を作る作業に携わった。完成した〈グリーンライト〉は、250ユーロで販売され、その収益は全額難民支援に当てられる。ワークショップではランプの製作だけでなく「Shared Learning(共有された学び)」が行われる。その国の言語の習得(ウィーンならドイツ語、ヴェネチアならイタリア語)、身体表現、音楽、スポーツ、セラピストによるカウンセリング等の複合的な内容で、コミュニティに溶け込むことを目指す。ワークショップでの学び合いは双方向的で、教師と生徒という関係ではなく、全員が教え、学ぶ立場にあり、難民と支援者との双方向的で対等な関係を目指す。

3) 理解講座

 横浜ではShared Learningは、難民を助ける会や難民支援協会、移民の若者支援組織kuriya等の協力を得て、「理解講座」として8月から9月に行われている。トリエンナーレのサイトで募集された参加者は、理解講座を通してシリアの難民問題や、難民を受け入れる地域の立場で考えるワークを行い、日本で生活する移民の若者達のライフヒストリーを学んだ。10月にも意欲的なワークショップの企画が予定されている。

4 グリーンライト
 〈グリーンライト〉は、オラファー・エリアソンの長年の友人で共同研究者であったアイスランドの
建築家・数学者エイナール・トルシュタインの長年の研究成果から生まれた十二面の幾何形態である。 重なる二つの立方体を想定し、頂点を通る対称軸で回転してずらしていき、互いの立方体の二つの面が 交わる際にできる二本の稜が黄金比で分けられるところでカットした形態である。ランプは、18本の三 角材と8つのプラスチックジョイントからなる。三角材の表面は緑の染料でグラデーションに彩られた ものや白木のもの 3 パターンある。角材の内側はLEDの光を反射するよう白い塗料で塗られている。そ の内部には、緑と白どちらかの色の糸が、外形と呼応するリズミカルなパターンで張られており、優美 な形態を見せる。その美しさは、グリーンのLEDを入れることで一層際立つ。

4) グリーンライトに至る探究の過程の模型



 Green lightは「青信号」の意味である。緑に光るランプは、様々な苦難を体験している難民を受け入れる歓迎の気持ちを表し、自由や希望の象徴でもある。単体でも美しい〈グリーンライト〉だが、複数を組み合わせることで複合的な形態に発展していき、多様なアレンジが可能である。組み合わされた〈グリーンライト〉の総体としての形の展開の複雑さや意外さ、そしてそれでもなお統一感を失わない全体の形態は、異なる背景を持つ個人個人が集まり、多様さを保ちながら調和するインクルーシブなコミュニティという構想の最適なメタファーとなる。

5) グリーンライト(LED装着前)



5 「we-ness(私たち感)」とは
 ヨコハマトリエンナーレに寄せたビデオメッセージの中でオラファーは《Green light―アーティスティック・ワークショップ》が「包摂」をテーマとしており、強制移住、難民、周縁化された人々、強制移動、社会から排除された人々の問題に向けたプロジェクトであることを説明している。ここで繰り返し用いられるのが「we-ness(私たち感)」という言葉である。このwe-nessとはなんだろうか。オラファー・エリアソンはウィーンの文化財団TBA21が企画したイベントで、コペンハーゲンにある名門オーフス大学の人類学者・生物学者アンドレアス・ロストーフと対談している。ロストーフはこの中で、心理学の最新トピックであるwe-modeについて語っている。ロストーフの同僚で共同研究者である哲学者ガロッティと脳神経科学者フリスが提唱したwe-modeは、人間の個体の認知を個体間に拡大する革新的な概念である。この領域の近年の研究では、人間同士の相互作用について、独立した個体同士の1対1のシステムとしてではなくインタラクション自体を1つのシステムと捉え、互いの社会的認知能力を拡張し学習可能性を高めるものとして捉えられるようになった。人同士がインタラクションすることによる効果は単なる加算効果ではなく、それ以上の機能的役割があるということである。オラファーはこの概念を気に入り、それを学術用語のwe-modeではなく、発達心理学者のトマセロも用いているより一般的にわかりやすい言葉としてwe-nessを用いていると考えられる。

6 場のデザインと実践の力
 「アーティストのスタジオは、実践の場であるがゆえに、たった一つの行動が、100個分のアイデアの100倍のパワーを持つのです」
「考えを語っただけで実践した気分になっている人がよくいますが、語るだけでは何も起こりません」

 美術手帖2017年7月号のアーティスト・インタビューで、オラファーは、繰り返し実践することの重要性を語っている。おそらく、6月のヴェネチア・ビエンナーレのオープン時に《Green light―アーティスティック・ワークショップ》に寄せられた、難民を見世物にしている等の様々な批判を意識したものだろう。

 ワークショップの場は、スタジオ・オラファー・エリアソンによってデザインされた〈グリーンライト〉と共通する緑色や幾何学的なパターンが用いられた机や棚が配置され、統一感がある。机の両端は60度にカットされ、直線的に並べたり120度に配置したり、多様なレイアウトが可能である。二つの机の120度の広がりは人が快適に収まることができる空間を生み出す。机の幅は二人の人が協力して作業するのに狭すぎたり広すぎたりせず適度な奥行きである。その快適さは、二人の人が協力する環境という「共通アフォーダンス」を提供する。

6) スタジオ・オラファー・エリアソンデザインの作業用机


 

7) 二人で協力して糸を張るワークショップ参加者

1個の〈グリーンライト〉の組み立てには、必ず複数の人が必要になる。木材とジョイントによる構造は、多少力とコツがいるが一人でも組み立てられる。難しいのは、その内部に張り巡らされた糸である。適切なテンションを保って糸を張るには二人での協力が必要である。しかもそれはマニュアル化されていない。あくまでも作業による手続き記憶としての身体化を通して学ばなければならない。そこに生じるのは、自然に二人の人間が協力をする状況を作り出す「共同アフォーダンス」である。二人は言葉がうまく通じない場合もあるかもしれないが、なんとか意思の疎通を行なってランプの製作という共同の作業に従事し、完成という共通の目標に向かう。

7 二人称アート
 ビデオメッセージの最後に、オラファーは「あなた」と「私」だけでも関わることができると語り、「あなた(You)」と「私(I)」を強調している。あなたと私の二者の関係から何かを始めるのは、一見当たり前のようである。だがその背景にあるのは、人間の心をめぐる学問の進歩である。心を研究する心理学は、19世紀末の自らの心の中を内観する一人称的な研究法から、20世紀に客観的に外側から人の行動を観察する三人称的な手法に移行し、長い間それが科学的であると信じられてきた。ところが、20世紀末にf-MRI等で生きた人間の健康な脳の活動が観察できるようになり、ミラーニューロンの発見があって、21世紀になってようやくあなたと私の二人称的な研究の重要性に気づくことになる。二人称神経科学や二人称認知心理学といわれる学問の誕生である。そして、人間同士のインタラクションによってwe-modeという特別な認知モードへとシフトし、個々の能力の総和を超えた集合的な認知モードが、大幅に学習効率を高めるらしいことがわかってきた。「あなた(You)」と「私(I)」のインタラクションは共同行為を「私たち(we-ness)」として一緒に達成しようとすることで心の共有を可能とし、人間の可能性、創造性を高める。アートは、そのための実践の場を提供することができる。このことは、なぜ参加型アートが重要なのかの根拠となる。科学における二人称科学への転回に倣い、このようなアートを「二人称アート」と呼ぶことにしたい。社会に関わるアートの実践、特に東日本大震災以降の日本のアーティストの活動におけるコミュニティとの関係や当事者性について考える際に有効だろう。

8 エージェンシーと共愉性

8) 組み合わされたグリーンライト


 具体的な存在があるアートは共有がしやすい。〈グリーンライト〉は、目に見える共有しやすい思考の外化物である。「全ての〈グリーンライト〉はエージェンシーを持つ」とオラファーが語っているように、〈グリーンライト〉は、地域の家庭やオフィスに飾られることにより、歓迎や希望、自由というそのメッセージを発し続ける。光に惹かれる人間の習性と安心感を与えるグリーンの光、世界共通の青信号、黄金比を用いた幾何形態という審美的なオブジェクト、それらの要素はそれぞれ普遍性を持ち、人種や文化、宗教の違いを超えた価値の共有を可能にする。

9) 組み合わせることで多様な形態への展開ができる

異なる背景を持つ人々と出会うことは、自らが新たな世界に開かれることになる。そして本来、人間にとって学ぶことは楽しい。仲間とともに学び、知らなかったことを知り、できなかったことができるようになることは、人間にとって適応的であり根源的な喜びだろう。オラファー・エリアソンの《Green light―アーティスティック・ワークショップ》は、このような共愉性(コンヴィヴィアリティ)をもっている。そこでは、その場にいる人々が様々な違いを乗り越えて共に楽しむ共愉的共同体が色々な場面で実現しているのを見ることができる。

 考えたり、アイデアを語ったりしただけでは世界は変わらない。人々が協働することは、個々の能力の総和をはるかに超えるパワーを生み出す。様々な社会的問題や環境の問題がこれまでにない規模で起こり続ける現代においては、何よりも実践することが大事なのである。
(文:細野泰久)




中野民夫 2001 ワークショップ ― 新しい学びと創造の場 岩波書店
アーティスト インタビュー オラファー・エリアソン ヒエラルキーのない、思考と実践をつなぐ場
(聞き手:伊東豊子) 2017 美術手帖 2017年7月号 美術出版社
板倉昭二 2016 We-mode サイエンスの構築に向けて 心理学評論 Vol.59, No.3 心理学評論刊行会
Eva Ebersberger, Daniela Zyman 2017 Olafur Eliasson – Green Light – An Artistic Workshop Sternberg Press

ヨコハマトリエンナーレ2017 http://www.yokohamatriennale.jp/2017/
ヨコハマトリエンナーレ2017 オラファラー・エリアソン ビデオメッセージ https://youtu.be/cPJG83bSpjs
Studio Olafur Eliasson   http://olafureliasson.net/
Green light – An artistic workshop  http://olafureliasson.net/greenlight/

*写真1〜9 撮影:細野 泰久
オラファー・エリアソン
《Green light-アーティスティック・ワークショップ》(部分)
 
Olafur Eliasson
Green light – An artistic workshop.
In collaboration with Thyssen-Bornemisza Art Contemporary
(detail)
Co-produced by Thyssen-Bornemisza Art Contemporary ©Olafur Eliasson

細野 泰久(Yasuhisa Hosono)
美術教育研究 特別支援教育研究  ヨコハマトリエンナーレ2017 《Green light−アーティスティック・ワークショップ 》インストラクター
東日本大震災をきっかけに社会と関わるアートの実践をフォローし、ソーシャル・プラクティスとその教育への応用を研究している。

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つながるえほん ワークショップ – Vol.2

昨年、参加者みんなで大きな一冊の絵本を作ったワークショップに続き、今年も講師にグラフィックデザイナー/イラストレーターであり、ご自身で絵本の制作活動もされている榎元久宰(エノモトヒサタダ)さんをお迎えして、「つながるえほんVol.2」を開催します。
今回は街で見かける色々なお店の包装紙などを素材に、手のひらサイズの絵本を作ります。包装紙の模様を新たな形に再利用して、自由にイメージを膨らませて、つなげてみて、楽しみながらオリジナルの一冊を創作します。紙を切ったり貼ったりして作る内容ですので、ぜひお気軽にご参加下さい!


フライヤー by Hisatada Enomoto
フライヤー(PDF)のダウンロード

概 要

場  所:丸善お茶の水店(瀬川ビル)向かいの空きビル一階
      *JR御茶ノ水駅 / 東京メトロ千代田線新御茶ノ水駅 徒歩1分  アクセス
日  時:2017年10月7日(土)10:00〜16:00 / 8日(日)10:00〜15:00(受付は各日終了30分前まで)
定  員:当日参加も可能です。直接会場にお越し下さい。ただし席数が6〜8席のため、時間によっては予約優先となります。下記メールアドレスまでお申し込み下さい。
対  象:小学生から大人まで
※ハサミなどの道具を使用しますので、低学年のお子様は保護者の方とご一緒にご参加下さい。
制作時間:1〜2時間 受付順に制作開始。
参 加 費:無料

内  容:絵本づくり
講師のアドバイスを受けながら、「街」、「本屋さん」などキーワードを元に、包装紙などの模様を利用して、自由に発想を広げて制作していきます。子供から大人まで楽しめる内容です。
完成した絵本はお持ち帰りできます!

主  催:お茶の水茗渓通り会
協  力:株式会社昌平不動産総合研究所 / レモン画翠 / 丸善 お茶の水店
企画運営:第14回お茶の水アートピクニック実行委員会 / NPO法人アート&ソサイエティ研究センター

oap_logo

お申込み/お問合せ先

特定非営利活動法人アート&ソサイエティ研究センター
email:info@art-society.com
件名に「つながるえほんワークショップ
本文に①お名前 ②参加人数 ③参加日時(7日or8日の何時から)を明記の上、Eメールにて上記アドレスへお申し込み下さい。

アーティスト プロフィール

rakugaki
榎元久宰(エノモトヒサタダ)
Hisatada Enomoto
1993年 桑沢デザイン研究所卒
グラフィックデザイナー/イラストレーター
絵本の個展・グループ展多数。数々のイラスト・デザインを手掛けている他、ギャラリーや書店にて多数のワークショップも開催している。現在鎌倉在住。
刊行物:「らくがきワークブック」、知育おけいこ シールブック 「まるさんかくしかく」、「にほんちず」(近日刊行予定) / 発行 株式会社リーバン
http://enog.jimdo.com
http://facebook.com/enoggg

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